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2号店

Typicaは夫婦でのびのびやっていければいいと思ってスタートしました。しかし、いざ営業してみると、自分たちがやりたいことをやるより、お客様に喜んでもらえることに幸福を感じる自分がいました。

人は変わります。学生の頃は、他人と働くことはできないと思っていましたし、20代は、自分がプレイヤー(バリスタ)として、どれだけ成長できるかが重要だと考えていました。30代は個人プレイの壁に打ち当たり、チームを作る必要に迫られました。

安定した店舗運営の兆しが見えてくると、不思議と新しいことにチャレンジしたくなる自分がいました。Typicaを作った時はしがらみなく、のんびりやろうと思っていたのに、やはり人は成長することの快感を忘れられない生き物なんだなと思います。

もう一度自分の才能に向き合ったとき、日々向き合ってきた嗜好品、妻の作る哲学的なスイーツ、Typicaに加入してくれた素晴らしいサービスマンなど、武器が増えていることに気付きました。20代の頃のように孤独ではない。その日その日を真剣に生きているからこそ、自分の手札が増え、やりたいことがやれるようになるんだなと。

そして今できる最大限の作品として、Typica Inokashiraを作ろうと思いました。お客様一人一人に向き合うスタイルで、スイーツと嗜好品のペアリングについてプレゼンしていく。Typicaと真剣に向き合ってきた4年間があるからできる新しい表現です。

今までも思いついたことをやり切ることで、新しい景色が見えてきました。その景色を如何に美しいものにしていくかが人生なのでしょう。千里の道も一歩から、まずは目の前のことをやり切りたいと思います。

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