誰かの日曜日が暮れてゆき

【詩】

 

誰かの日曜日が暮れてゆき
川辺の水鳥が巣へと向かう
夕闇に溶け込む草笛の音が
沁みいって気づく胸の痛み
ひとり歩く街灯の届かぬ路

誰かの日曜日が暮れてゆき
家々の温かな窓眺める小風
ほかの曜日とは異なる情調
欠けた月を見あげ重ねては
ひとり思う過ぐる時の無情

誰かの日曜日が暮れてゆき
また新しい月曜日が始まる
今日のあなたの憂鬱を知る
昨日の誰かは海の向こう側
ひとり立つ足の震え堪えて

 

tamito

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