川の流れに似ている

【詩】

稀に

持て余すほどの時間を必要として

通勤電車を降りて東京の街をさまよう

都会の雑踏に一人立ちつくしていると

複雑に絡まった脳がほどけ

凝り固まった心が溶解する

足早に過ぎ行く人の群れは

川の流れに似ている

子供のころ飽くこともなく一日中

川面を眺めていたのに似ている

東京の空は今日も青く風吹きわたり

街をいく筋もの流れが交差する


tamito


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#詩

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