あのラーメン屋台
【詩】
駅前のあのラーメン屋台どこ行った
しばらく見かけないあの皺深い顔の親父
夜中に帰宅して何度か食べたあの味
駅前の風景に溶け込みあの場所で
あの屋台のないロータリーが淋しく映る
自動販売機も赤信号も見あげるあの月も
あのラーメン屋台の不在が淋しくさせる
存在と不在の間で僕らはあの正体不明な
気持ちをつのらせるあの胸をしめつけるよな
そして日々風が吹き時は経ちいつかあの不在も
また別の何かで埋められてゆくあのラーメン屋台の
ことなど誰も思い出さない記憶の底あの場所へ
tamito
作品一覧へ
#詩
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?