クリームソーダ
【詩】
気づけば雨が降りだしていて
窓の外小走りで軒下の人眺める
残り少ないコーヒーにミルクを入れ
あなたは洗濯物の心配でもしているのか
横顔に愁いを湛えて口を閉ざす
遥か彼方のあの国ではミサイルが落ち
ここからわずか50キロ圏内で今日3人が殺された
ぼくとあなたにできることは愛しあうくらいで
多様性に淘汰されるか否かを心配しても仕方ない
美味いコーヒーが飲めなくとも居心地が良ければこの店も生き残る
そんなこと考えてたあなたの横顔見ながら
雨はいつだって突然降るのだから
天気予報に振りまわされるのはもうよそう
クリームソーダが3つ隣のテーブルに運ばれて
ふたりして緑色の液体を見ていた
tamito
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