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日米開戦を巡る黒い空気

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#新聞

日米開戦をめぐる「黒い空気」 (菊澤研宗「指導者の不条理」から)

菊澤研宗「指導者の不条理」から そして日米開戦の場合に言及する。 ここで菊澤氏は不条理の説明に入る 日本にとって存亡の危機となった開戦の決定。 国として合理的な決定ができなかったことは、陸軍、海軍の損得計算に帰着するのは痛恨の極みである。 問題は、国の重大な決定の場に陸軍と海軍の意をくむ人間しかいなかったことだ。 いつの間にか、国の立場を第一に考えられる人物が、重要な場からいなくなってしまったことが敗因だ。

「そして、メディアは日本を戦争に導いた」半藤一利、保坂正康

戦前メディアが戦争にどう向き合ってきたか。 昭和史で有名な二人が対談している。 さらに軍部よりの記事が濃厚となるのは満州事変以降だともいう。 反戦の新聞もあった。 さらに世の中が物騒になり、それに対応するかのごく、統制がさらに進んでいく。 そして二・二六事件後になると日本の新聞ジャーナリズムは軍と官警(内務省と警察)の両方からの圧力で完全にペンを封じられる。 昭和初期にメディアがもう少し頑張っていたら、歴史はもっと違ったではないかという。 しかし新聞が売れない事態も