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1万円で作る、レガシーのデッキ

はじめに

お馴染みの方はこんにちは、初めましての方は初めまして。たみふると言います。レガシーでゾンバードメントやその亜種を、闇の隆盛が発売された頃からなんでもう7年程使ってます。

ゾンバードメントが好きなんです。なんていうか、痩せてて。レガシーという古今からの最強カードを集めたフォーマットで、2ターン目に2マナ払って《恐血鬼》をプレイ、それでコツコツと2点ずつアタックをして、裏返ったデルバーと必死にダメージレースをする時、「生きてるな」って感じるんです。

痩せた動きの中に時たま現れる、1ターン目の《信仰なき物漁り》《恐血鬼》を2枚落とした時みたいな、してやった感が好きなんです。今は亡き《死儀礼のシャーマン》の姑息な妨害を掻い潜って20点を通し切った時なんか、生命を削って闘った感があったんです。

今のゾンバードメント、最早ゾンバードメントなんて痩せた名前ですら無くなっちゃいました。ホガーク。今の主役は《恐血鬼》なんて痩せた2/1ブロックに参加できないスピリットの吸血鬼ではなく、墓地からでも手札からでもカジュアルにドヤ顔しながらプレイできる、8/8トランプルの超絶アバターを要する、ホガークアルター

別に彼の事が嫌いってワケではないんですけど、未だ自分の中で納得できていない。ヤンジャンの表紙すら飾れない、密かに推しだったグラドルが一流女優になってしまったような喪失感、これだけでは無いにしろ、これは一つの大きな、日々のプレイから離れてしまった原因なわけです。2ターン目に8/8トランプル出したら誰がプレイしても勝つやんけ。。って。

ホガーク様

画像の編集が適当なあたりで色々察してほしい

日々メタゲームに抗い続けてかれこれ二十余年、7年使い続けた愛機は軽自動車からフェラーリに変化し、闘い続けた好敵手は禁止となり、気分的にはシャア・アズナブル(87歳)みたいな感覚だったわけです。あんときのアムロ、マジヤバかったなー。頭もげてんのにたかがメインカメラ云々とか言って襲ってくんの。いやいやおかしいでしょって。メインカメラやられたら見えないでしょ普通。。。でも俺も頭だけで戦ってたし、もーできんよなあんな動き。。みたいな。

そんな折、こんなん見つけたわけです。

あ、これは挑戦されてんなって。(されてません)

当然というかリプライを見ると、バーン、マナレスドレッジ辺りが即座に挙がっており、いやいや違うだろうと、多分ぷろすた氏はそういう事が聞きたかったんじゃないだろうと。知らんけど。

可能性が見たい。ポッシビリティがスィーしたい。そういう魂のパッションを感じたわけですよ。君は小宇宙を感じた事があるか。いやいや俺にはわかる大丈夫だ全部理解できた言葉でなく心で理解できた。

俺何書いてるんだっけ?

というわけで、やろう。ツクろう。可能性を。というわけで勢いのままに作るぞ。とりあえずカードを列挙するぞ。()内はWisdom Guild内での最安値ってことで行ってみよう。

一万円でレガシー?

4 《渦巻く知識/Brainstorm》(30円) レガシーといえばこれだよね。
4 《思案/Ponder》(120円) うんうん。
4 《秘密を掘り下げる者/Delver of Secret》(150円) もう12枚だ!
4 《意思の力/Force of Will》(9800円) セーフセーフ!
4 《Volcanic Island》 (43800円) 

うーん、やっぱりデュアルランドが厳しいかぁー。

ん?カード単価1万円構築ではない?総額で?うるせぇ!知ってたよ!!皆が使うカードは高い!!当たり前だろうが!!

まぁ一万円(を100枚)でレガシーのデッキ組みました!とか言ってしまうと元も子もない。というわけでレギュレーションを設定してみる。

ルール1:レガシーで使用可能なカードのみを使用する。

当たり前だよなぁ?

ルール2:既存デッキ、既存カードの完全下位互換ではいけない。


《意思の力》は高いから《対抗呪文》にしました!《Underground Sea》は高いから《地底の大河/Underground River》にしました!なんてのはデッキビルディングとは言わない。〇〇より××のがより良さそうだけど、〇〇の方も良いところはあるよね?はセーフ。でも元々のハードルが高いので、多少の妥協は良心の許せる範囲内でやっていく。赤黒リアニの《Badlands》を赤黒ダメランにしちゃうとかはまぁ、、ええやろ!

ルール3:価格はWisdom最安値準拠、但し100円以下のカードについては無視する方向

MTGはトレーディングカードゲームである。100円くらいのカードはストレージ漁るか、友達の家のトイレ掃除とかでトレードすればいいんじゃん。価格をMO準拠に?まだ甘えるには早すぎる。

ルール4:サイドボードは無視


とりあえずデッキとして成立すりゃまぁ、、ええやろ!ストレージに落ちてるトーモッドの墓所とか紅蓮破とか、強迫だとかでごまかしていけ!

ルール5:使ってて楽しいものを作る

元ツイの意図、これ要するに布教用に1万円でレガシーのデッキ作って適当に貸し出したいってことでしょ?じゃあレガシーの酸いも甘いも見えるデッキでなくちゃいけないし、つまらないとは言わないけど、お前ら本当にマナレスドレッジとか7年も使い続けられるかって。

模索してみる

青いデッキ⇒だいたい《意思の力/Force of Will》で破産する。あと大体多色だから、デュアランフェッチで詰む。
白いデッキ⇒だいたい石鍛冶で詰む。後は土地もヤバい。
赤いデッキ⇒ストンピィ系はチャリスがほぼ必須だし、2マナランドで詰む。バーンはそりゃアリだけど、それやっちゃったらなんも面白くないし。。
黒いデッキ⇒思考囲いってカード高すぎんか?あと、カジュアルな顔してとんでもねぇ値段するカードがいっぱい。
緑のデッキ⇒まずレガシーで緑って色自体がアレなので。。エルフ(クレイドル抜き)とかならワンチャン。あとは感染?でも墨蛾がなぁ。

でもせっかくだからレガシー感のあるカードを使いたいなあ。パワーとしてはブッ飛んでるけどあんまり使われてなくて、モダンでは使えないカード。。値段は500円以下くらいで。。。

いた。

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灰皿作るでヤンス(Wisdom最安値:180円)

きみ、ちょっと見ないうちにこんなに安くなって。。そういえば再録されてましたね。今や知らん人も多いんだろうけど、「見たらWill切れ」「動かれたらほぼ負け」とかいう評価だったんですよ。。今でもWillは切ると思うけど。んじゃまぁ、コイツで行きましょうか。でも相方はどうしようか。昔ながらの《ファイレクシアの処理装置》?意外とハメ切れそうな《からみつく鉄線》

いやいや。出したらそのターンにはゲームセット。灰皿を作ったら相手は死ぬ。レガシーを生き抜くには生半可なパワーではいけない。パゥワァ!くらいの力が必要である。安くて出したらゲームセット。ふむ。


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モダンから追い出されました(Wisdom最安値:480円)

モダンではあまりの強力さ(とめんどくささ)により禁止となった鉄工所なら、求められた職務をキッチリ果たしてくれる。そして、コイツなら課題となっていた「多色にしてしまうと、どうやってもデュアルランドを使わざるを得ない」という課題にも対応ができてしまう。なぜなら、そう。

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レガシーには、大焼炉がある。

これを使う方向性に持っていくことで、《古の墳墓》《裏切り者の都》といった2マナランドを否定することすら可能になってしまう。なんせ《ゴブリンの溶接工》とも素晴らしいシナジーだ。1T目に溶接工が出しやすくなる、サイドボード後の色マナ問題が解決し易いなど、ハッキリとしたメリットもある。

他のパーツについては既存のアイアンワークスのレシピから拝借してしまえばいいでしょう。以下は参考レシピ:

***参考レシピ***
グランプリハートフォード18 (モダン) 優勝
使用者:Matt Nass

土地 (18)
4 ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel
2 霊気拠点/Aether Hub
3 埋没した廃墟/Buried Ruin
2 森/Forest
4 燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows
3 発明博覧会/Inventors' Fair
クリーチャー (6)
2 マイアの回収者/Myr Retriever
4 屑鉄さらい/Scrap Trawler
呪文 (36)
4 古きものの活性/Ancient Stirrings
3 彩色の宝球/Chromatic Sphere
4 彩色の星/Chromatic Star
3 仕組まれた爆薬/Engineered Explosives
4 胆液の水源/Ichor Wellspring
4 クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks
4 精神石/Mind Stone
4 オパールのモックス/Mox Opal
2 黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb
4 テラリオン/Terrarion

サイドボード (15)
2 防御の光網/Defense Grid
3 感電破/Galvanic Blast
2 ギラプールの霊気格子/Ghirapur AEther Grid
2 耳障りな反応/Guttural Response
4 自然の要求/Nature's Claim
2 ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine

ほほーん、全体的にすっごい安いね。ん?

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・・・


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なんだ、気のせいか。

Wisdom最安値で1万円オーバーのカードが見えた気がしたが、モックスよりはロータスの方が強い、これは絶対的真理。パワー9にも序列はあるのだ。なぁ《Time Twister》君。

チームP9の解散を招きかねない発言はさておき、溶接工がいる建前、自力で墓地に落ちてくれるのはデメリットにはならないのである。つまり良し悪し、物は言いようである。後は《屑鉄さらい》とキャントリップアーティファクトでコンボパーツを探している時に、2枚目がなくても墓地に落ちてくれるのは結構なメリットだったりもする。

ん?ルートが狭くなるじゃねぇか?ンなもんプレイングでどうにか頑張れよ!!(暴論)まぁ鉄工所がある状態ならオパモのが強いよね。そりゃあね。

最後はちょっとしたプチコンボ、鉄工所をスピーディに墓地に落として溶接工で一本釣り、最速2Tでゲームエンドを目指せる仕組みのために、コイツを入れて完成だ!

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私もモダンから追い出されました。

《ギャンブル/Gamble》なんかも面白いかなと思うけども、それはその、予算の都合もありまして。

長々とした茶番劇もここで終わり。そろそろデッキを見て頂こう。

一万円レガシー!!

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セーフ!

オシャレ枠として、《白金の帝像》を採用してみた。

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別にこのAAが貼りたかったわけではなく、これで(AnTやらターボデプスが)多い日も安心ってわけです。最速2Tキルとはいえ基本的には3-4ターン目の勝利を目指す、いわゆる遅めコンボなので、1T目溶接工から2T目に《ゴブリンの技師》で帝像落としてアーティファクト土地サクって帝像⇒Happy End。各種ストーム(AntとかAnTとか)やマリットレイジでドツくコンボ(所謂デプス系)、あとデルバー系は(とりあえずメインについては)死んだ。ってのを目指せるようにしときました。

発明博覧会はとてもとても魅力的な土地なんだけども、今回は《ゴブリンの技師》もいるし、サーチについては足りてるんじゃないかなと。《ダークスティールの城塞》とどっちがいいかは要検討。

あと、2マナ枠がガッツリ削れているのが結構気になっている。一応サラっと回してみたものの、《マイアの回収者》は4の方がいいかもしれないし、各種《タリスマン》なんかも検討するべきだと思う。

まぁ細かい点について今の段階で言うもんでもないな!ガハハ!

プレイングなどなど

使い方だのサイドボーディングだのは

この記事とか

こことか

この辺を参照してもらえればいいんじゃないかなと。

難しそう?レガシーに簡単なデッキがあるわけねぇだろ!

サイドボード

とりあえずこんな形で組んでみたらいいと思う。(ほぼお金かけないVer)

3 《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》
1 《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
4 《摩耗+損耗/Wear/Tear》
1 《防御の光網/Defense Grid》 
1 《真髄の針/Pithing Needle》
2 《上天の呪文爆弾/Aether Spellbomb》
2 《電謀/Electrickery》
1 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》

各パーツについてコメントしとくと、

3 トーモッドの墓所
⇒ド定番。《虚空の力線/Leyline of the Void》じゃアカンの?《外科的摘出/Surgical Extraction》は?ってなるかもしれないけど、このデッキについては《ゴブリンの技師》でサーチしてこれる分、茶色い墓地対策の方がいいよっと。《外科的摘出》《渦巻く知識/Brainstorm》系のデッキがサイドボード内の墓地対策の枚数を絞る為に使うものなんで、そんなん買うくらいだったら各種デュアルランドを揃える為に貯金でもしたらいいと思う。

1 《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
⇒レガシーやるなら散らせる部分は散らそう。なんせ仮想敵の『ホガーク』系をはじめ、一部のデッキは《陰謀団式療法/Cabal Therapy》を使ってくるので、強いからと同一カードで固めてしまうと、全部まとめてハンドからサヨウナラしてしまう危険性が高い。後はこっちの方がグリクシスコントロールを始め、《瞬唱の魔導士/Snapcaster Mage》系のデッキ相手に、損をしない対策カードとして積みやすいなどのメリットもある。 

4 《摩耗+損耗/Wear/Tear》
⇒汎用置物対策。《外角貫通/Hull Breach》なんかも類似性能なんで散らしてもいいかも。デスタク相手に土地を縛られる前に撃ちやすい、相手のターンに撃って邪魔者を退かした後、マナがオープンの状態で動けるなど取り回しは摩耗のがいい。ちなみに、モダンでよく使われている《自然の要求/Nature's Claim》は、《虚空の盃/Chalice of the Void》の出現頻度が文字通り桁違いに多いので、全く役に立たないケースが多いので不採用。

1 《防御の光網/Defense Grid》
⇒各種カウンターを積んできたデッキ対策。後はサイド後の外科的摘出なんかもふんわり対策できますよと。もうちょい枚数増やしてもいいと思うけれども、その辺は適宜調整してみてくださいな。 

1 《真髄の針/Pithing Needle》
⇒実はこのデッキ、《レンと六番》が厳しいんですよ。。不毛系デッキに対する生命線である《ゴブリンの溶接工》と土地を両方睨まれるのはちょっとね。。というわけでお守りに一枚。不毛の大地とか指定しちゃってもいいんじゃないかなと。

2 《上天の呪文爆弾/Aether Spellbomb》
⇒リアニメイト系に対する追加のサイドボードである以上に、最近流行りの《暗黒の深部/Dark Depth》系、後はスニークショウに対するもの。特にマリットレイジに対しては、結構な頻度で飛んでくる《セジーリのステップ》を無視して対処できるのが素敵。


2 《ギラプールの霊気格子/Ghirapur AEther Grid》
⇒デルバー系、『Death and Tax』、エルフ(最近あんまり見ないけど)、親和(稀にいる)辺りをふんわり対処できる、時々クリティカルする。


1 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
⇒大体《霊気格子》と同じような立ち位置。でもサーチできるのは偉大なのです。

おわりに

以上、とりあえず可能性だけは示せたかと思う。ただ、結構な制約を越えて組まれたレシピなので、当然カネのかけどころもありますよと。一度このデッキを回してみたいけど、あえてマゾプレイしたくもないという方向けにちょびっとだけアップグレードのしどころを置いときます。但し、この記事の根本の根本、何故一万円デッキが必要とされているかを考えると、それを安易に公開するのは初心者の方々の考える意欲と機会を奪うことにもなるかもしらん、というわけで有料にしますよ。(建前)

書くのに思ったより時間がかかってしんどかった。今はモチベーションが枯れてるのでアレをください。おひねり。(本音)いっぱい貰えたらMO回してレポート書いたっていいし、続編を書いたっていい。内容はレガシーガチ勢には当たり前に近い話ばっかりになると思うので、おひねり感覚の方が精神衛生上いいとおもう。


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