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何故今診療放射線技師のマンガを描こうと思ったのか?:もう一つのラジエーションハウス

僕は2016年4月~2018年3月まで診療放射線技師でした。

大企業に新卒で入った私は、1年目で「大企業はクソだ」と思い、どうにかして、夢のある仕事がしたいと思って、ベンチャー企業を志望していたのですが、医療職の両親の勧めもあり、診療放射線技師になることにしました。

ただ、最初は自分がなれるイメージも、憧れる理想の技師像も全く無かったので、学生の頃から色々調べて、面白いことが出来ないかなとずっと考えていたのです。

ブログなども始めました。


技師の最前線で働いている方々は、「画像を通して、病気の原因を見つけよう」と様々なテクニックを駆使して日夜頑張っていました。

それに感化されて、自分もそんなふうになりたいなと思っていました。

日本の診療放射線技師のレベルは世界的に見ても非常に高いそうです。日本人ならではの繊細さが、生きているのではないかと思います。

既にラジエーションハウスのドラマでいっぱい紹介されていますが、そんな診療放射線技師のお仕事のすごいところを、自分なりにあらためて表現したい、という気持ちが前から強くありました。

また、お世話になった方々の愉快なところ、面白いけど真面目なところ、優しいところ、ラジエーションハウスに負けず劣らず、濃いキャラの方々を紹介したいな、と思ったのです。

そして、私は第一線で頑張ることは、自分には向いてないなと思って諦めてしまったけれど、これから診療放射線技師になりたいな、と思う人が出てきたらいいな、とも思います。

また、病院の医療職で働くということは、「隠された言語」を沢山体感することになります。その人の感じていること、考えていること、危険なことがないかどうか、常にアンテナを貼りながら、安全に検査を進めなければいけません。


技師の時に教わったW先生(上)から、死の受容の段階などを座学で教わりましたが、病院で働き始めてから、自分がいかに患者のことを考えられていないか、痛感して、その原著となる「死ぬ瞬間」を買って、読んでみたりもしました。

廊下の通りすがりで、誰かの涙を見たり、命が通り過ぎていく様子を見ることもありました。

そういった、語られづらいニュアンスも、上手く表現できたらと思います。

そういう思い出というか経験が、今まで堆積されていたのですが、ラジエーションハウスの映画やドラマを見ていて、あまり思い出したくないなと思って蓋をしていた記憶がちょっと蘇ってきたのです。

技師をやっていた時にも、ちょっとだけマンガを描いていたので、その続きとしてもう少し描けたらいいなと思います。


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