記事一覧
ひとあしひとあしを振り返る──古川諒子・山口達典 "Inch by Inch"展によせて
若い作家が自らの表現の内実の焦点を定めたころに、そこに至るまでの作品を振り返ると、それまで進めてきた歩みがたしかに現在につながっていることを確認できる。過去作品は、新作のルーツであると同時に、途上で捨象された形態も保存しているものだ。作者が一度は関心を寄せつつも、表現として体系化していくなかで削ぎ落とした要素を改めて目にできる機会はそう多くない。
古川諒子・山口達典 "Inch by Inch"
アートと法律─よくわからない人のための読書案内
アート活動に携わるとき、そのメインフィールドは企画や制作、発表といった活動が中心です。しかし、アートにも当然バックオフィスは必要で、トラブルを未然に防ぐために対処すべき事項もたくさんあります。
にもかかわらず、表現以外の分野に苦手意識を持っている多くのアート関係者はとても多いのです。
そこで第一歩として、アートと法律の関係について理解の一助となったり、実際に必要になった時に役に立つ情報について
「自分で見たことのない作品」をつくるために ─ 自然とエロス、崇高さと下世話さ/ペインター・辻孝文へのインタビュー
辻孝文は岡山を拠点に活動するペインター。
最近は岡山駅南地下道とチョコレート店alferで絵画を展示しているほか、ル・ポール粟島では車へのペイントを手掛けるなど幅広く活動しています。
そんな彼に迫るインタビュー企画。「自然景」と「Flowers」の2つのシリーズから、次回作の展望まで伺いました。
「自然景」シリーズ
辻孝文 「明ける先は」(2011)
これは2011年の作品で、「明ける先
平面作品の層を手探る【土井紀子「sensor展」 レポート】
TAMENTAI GALLERYのアーティストの活躍を記録するレポートをnoteで発信していきます。
第1弾は2019年11月17日から22日まで広島市立大学芸術資料館で開催された、「土井紀子・岡里実 二人展 sensor」の様子をご紹介します。
まず土井の「青」の作品が並ぶ部屋へ入り、つづいて土井の「白」の部屋へ移り、さらに奥に進むと対照的に薄暗い空間に岡の作品が展示されている構成でした。