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映画感想

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#国家権力

「共犯者たち」:権力とジャーナリズム

2018年12月15日、はじめてポレポレ東中野を訪れた。 みたのは、「共犯者たち」。韓国の国家権力に対するジャーナリストたちの闘いを描いた韓国製のドキュメンタリー映画だ。 前日、堀潤さんのおすすめツイートを見て行くことを決意した。 李明博、朴槿恵政権の言論弾圧の実態を告発するドキュメンタリーで、チェ・スンホ監督自らが当時の関係者たちにインタビューする様子やストの様子が流れる。弾圧の対象となるメディア機関は、韓国の公共放送局KBSと公営放送局MBCだ。 参考:NHKよく

「新聞記者」:穿った見方が求められている

観るひとの心にモヤモヤを残す、絶妙なラストシーンだった。 映画「新聞記者」は、国家権力による情報コントロールをひとつのテーマとして描いた作品だ。 32歳の若き監督は、政治や社会情勢に関心が高いわけでもなく、プロデューサーからのオファーを一度は断ったという。そんな藤井監督が、東京新聞の望月衣塑子記者の著書『新聞記者』を原案に、官僚側の視点も盛り込んで脚本をつくりなおしたそうだ。 現実世界の政治ネタを盛り込みつつ、ノンフィクションではなくて、あくまでも、エンターテイメントと