「まぼろしの市街戦」:現実を見つめる視線
第一次世界大戦をテーマにした、ユーモアと風刺とウィットに富んだ作品「まぼろしの市街戦」。フランスの名匠フィリップ・ド・ブロカ監督が、1967年に製作した映画だ。この4Kデジタル修復版をアップリンク渋谷で観てきた。
戦争の狂気や愚かしさを笑い飛ばすかのごとく、ユーモアを交えて描いた名作。第1次世界大戦末期、敗走中のドイツ軍が、占拠したフランスの小さな町に時限爆弾を仕かけて撤退。進撃するイギリス軍の兵士プランピックは、爆弾解除を命じられて町に潜入するが、住民たちも逃げ去った