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円城塔・田辺青蛙『読書で離婚を考えた。』を読んだ

円城塔・田辺青蛙『読書で離婚を考えた。』を読みました。円城塔さんと田辺青蛙さんは、物書きご夫婦です。このお二人が、ウェブ上で読書リレーをしていくというものです。

すごいおもしろかった…。最初にルールが出ているのですが、これ、誰かとやってみたいと思いましたもの。

ルール
i 相手に読ませたい本を指定する。
ii 指定された課題図書についてのエッセイを書き、次の課題図書を指定する。
iii iiを繰り返す。

夫婦で共に本をたくさん読むけど、お互いの読書の好みなどは共有もできないし、「そもそも、お互い全然知らないよね…」みたいなことがエッセイでたくさん書かれます。でも、こうした読書リレーが成り立つパートナーがいるなんて、めちゃ素敵だと思うのです。

さらに、細則もあります。

細則
1. 課題図書は自分で読んだことのある本でなければならない。
2. 課題図書は紙の本でなければならない。文字の有無、絵、写真の有無は問わない。
3. 課題図書は入手が容易な本でなければならない。
4. シリーズものは、シリーズ中一冊を指定しなければならない。
5. 分冊ものについては程度を考えなければならない。
6. 課題図書には短編集の中の一編など、本の一部を選んでもよい。
7. 課題図書をウェブ掲載以前に相手に知らせてはならない。
8. 課題図書は読み手が自分で入手しなければならない。
9. エッセイの内容について家庭内で相談してはならない。
10. 締め切りは守らなければならない。

ちなみに、この細則もあまり守られていなくて(笑)、最後の方のエッセイで円城さんが「生じるだろう問題点を早めに抑え込んでおくための「ルール」でしたが、「そもそもルールを気にしない」という戦略に直面し、ルールには「ルールを守ること」という第一条を入れるべきでした。」(p.346)と書いています。田辺青蛙さん、好きになりました。

読書リレー、やってみたらどうかなあ…とちょっと思ったりもしました。2人で送り合うとあっという間に時間が来るから、4人でグループ作って、1週間に1回くらい回ってくる感じとかならやれるかな…。(そもそも、人から薦められた本を「読もう」と思って、きっちり読み切ってエッセイまで書く、というのは絶対大変だよなあ…)

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