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稲泉寺(木島平村)

お盆休みは北信濃に咲き誇る蓮を見に、木島平村の稲泉寺(とうせんじ)というお寺に行ってきました。稲泉寺は曹洞宗のお寺で、境内には何か所も蓮池があり、様々な品種の蓮が見ごろを迎えていました。 なぜか突然「蓮を見たい」と思い、有名な埼玉・行田の行田蓮でも見に行こうかと思いましたが、行田の蓮はほとんど終わってしまったようで。他に横浜の三渓園や、鎌倉の鶴岡八幡宮、光明寺などが名所らしいのですが、すぐ行けるからかあまり惹かれず。そんで長野はちょうど行った頃が見ごろ、ということで田舎の古寺の風景も相まって魅了され、行くことにしました。

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しかし、車で行くと長野県北部というのは遠くて遠くて… 今や北陸新幹線が延伸され、木島平村の隣町・飯山にも新幹線駅ができたので、新幹線を利用するのも手だったかも。 岡谷で長野道へ、更埴から上信越道へと車を進めますが、まず長野までが遠すぎ! まだ塩尻…まだ松本…まだ安曇野…そしてこの区間の急カーブとトンネルの多さに辟易。 さらにようやくたどり着いた長野、須坂、信州中野とようやく北信地域に。 豊田飯山インター(中野市)で流出。インターから飯山市街地を経て、千曲川を渡り、30分ほどで稲泉寺に到着。蓮だから、もっと朝早く着くつもりが、もう10時だよ… 山あじさい?大ぶりなあじさいがまだ咲いていた。

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ちなみに車を慌てて「第二駐車場」に入れてしまいましたが、折からの強い雨で人はぜんぜんおらず、山門脇の第一駐車場、余裕でした。

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 そんなこんなで稲泉寺の山門。

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稲泉寺境内
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本堂など諸伽藍は、雪国によくみられる赤い屋根の覆い葺き。

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おそらくものは茅葺きなのを板やトタンで覆ったものとみられ、極端に屋根が大きい。

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だが、この屋根の赤がなんともいい感じ。

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それではここから、メインの蓮をどうぞ。

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寺の裏にも蓮池が。

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寺の裏の蓮池の先は田になっていた。

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「舞妃蓮 美智子妃殿下(現皇后)の優美さにちなんで命名されたという」

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白い蓮です。

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大賀蓮の由来大賀蓮は古代にあった蓮の種が地中深く埋まり約二千年も経った昭和二十六年に東京大学検見川農場内を発掘調査した時大賀一郎博士によって発見され誕生しました。たくましい蓮の生命力を実証した貴重な蓮です。この蓮を松本市島内土地改良区、上越市高田公園の観蓮園から株分けして頂きました。泥水を俗世と見立て、そこから咲き出す清らかな蓮の花を仏さまに例えた由来のある蓮です。平成十一年七月稲泉寺

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説明板にあるように、蓮の種は非常に長い保存がきくことで知られ、2000年も前に埋まりながら発芽した大賀蓮古代蓮とも言われる。 蓮の葉っぱの上にのる水滴は、はじかれて表面張力で、なかなか綺麗に丸まる。

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汚れた泥水からこんなにも美しい花を咲かせる蓮は、仏の慈悲を象徴するシンボルとされてきた。

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蛙さんがどこにいるか、みんなも探してみよう!

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このため、仏さまは蓮の上の台(蓮台)に乗り、観音様などの菩薩は蕾の蓮を持っている。

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芥川龍之介の『蜘蛛の糸』でも、冒頭のシーンはお釈迦様が蓮池のふちを歩いているところから始まる。カンダタのいる地獄はこの池の下なのだ。

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ここは信州・木島平。静かな雪国の農村の夏。 汚濁にまみれたこの浮き世に、さながら極楽の出現を思わせる優美な光景が出現していました。 しばし時間を忘れ、夢中で写真を撮りました。滞在時間は1時間ほど。

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カモさん
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今回、古いし、コンデジだけどわりかしいいカメラ持っていったら、なかなか鮮やかに撮れていた。 だが、ブログ用に縮小したら、かなり画像が劣化してしまった。 もっといい画像加工ソフトを使わねば・・・ それにつけても稲泉寺。とてもいいところでした。蓮の季節はまた来たいな。

◆おまけ

木島平から飯山市街へ戻る途中、千曲川に架かる綱切橋(つなきりばし)。

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・・・から見た千曲川。この日、長野地域は記録的な大雨に。ものすごい増水していた。 ちなみに見える並行する橋脚が北陸新幹線の橋梁。

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飯山市街。なぞの渋滞。

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飯山は自分の中では割合、大きな町だと思っていたが、人口は2万ちょいしかいないとのことでした。

(おわり)

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