旧横浜ゴム平塚製造所記念館(平塚市)
平塚市は神奈川県の中部沿岸、湘南地方の中心都市ともいうべき町です。この町は江戸時代は東海道の宿場町として栄え、神奈川県では横浜、川崎、横須賀に次いで4番目に市制を公布した都市です。湘南地方の多くの都市が住宅都市としての性格を持つのに対し、平塚は横浜ゴムに代表されるような商工業都市としての面が強いです。また沿岸部のイメージが強いのですが、意外にも北部に大平野部を抱えていて、県下でも有数の農業地帯を抱えていたりします。
湘南地方では、大昔、湘南市構想というものがありました。 これは平塚を中心に周辺自治体で合併し、湘南市を作り、ひいては政令指定都市になろう、というものでした。 これに特に熱心で音頭をとっていたのが平塚市です。 ですが、湘南地方は東に藤沢、西に小田原というこれまた大きな都市があります。 特に藤沢なんて人口で言えば平塚の2倍くらいの大きな都市。小田原は西部の中心都市。 まぁ、そんなこんなでうまくいかず、今では湘南市なんて言葉はぜんぜん聞かなくなりましたね。 そんな平塚市に通称「八幡山の洋館」と呼ばれる旧横浜ゴム平塚製造所記念館があります。
もともと現在の横浜ゴム平塚製造所内に残っていた洋館である。
1912年頃に、当時の日本火薬製造の工場内に建てられたものであった。
その後、日本火薬製造は海軍火薬廠となった。平塚空襲を逃れ、戦後、火薬廠の敷地が横浜ゴムに払い下げられ、この建物も横浜ゴムのものとなった。
その後、会議室などとして使われたが、老朽化のため、横浜ゴムは取り壊しの意向を平塚市に申し出たが、歴史的に貴重な建造物であることもあり、移転保存されることとなり、平塚八幡宮に隣接する現在地に移された。
現在、国の登録有形文化財に指定されている。
こんな洋館、平塚にあるなんて知らなかった。
隣接する平塚八幡宮
お池にはアヒルさんなどがいっぱい。
昨年のシルバーウィーク。 八幡宮はお祭りの準備が進められていましたが、観光地でもない平塚市内は、道路は大渋滞ながら、中心部の人では少なかったです。 静かな静かな秋の連休、懐かしい思い出でした。
(終わり)
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