信州伊那・仲仙寺2
いよいよ、今年も残すところ僅かとなりましたので、来年に残さないように、前回の続き。 十王堂を抜けると、また門があって、いよいよ本堂へ。 標高2296mの経ヶ岳の麓にある仲山寺(ちゅうせんじ)は天台宗のお寺で、慈覚大師の開基と伝えられています。本尊は十一面観音で、古くからの観音霊場として知られています。
紅葉の季節は、さぞ美しいことでしょう。ただ、紅葉が終わってしまった後のこの寂しい感じもまた趣があります。
なかなか立派な本堂です。
本尊の観音菩薩は秘仏であり、見ることはできないのですが、外陣に上ることができました。
おびんずるさま
おびんずるさまは、正式には「賓頭盧尊者(びんづるそんじゃ)」といって、もとは十六羅漢の一人である釈迦の高弟ですが、日本では撫でるとその部分がよくなる、というなで仏として各地の寺院の堂前にこの像が置かれています。 外陣には絵馬がたくさんかかっています。
山中の天台宗寺院に、このような形態は結構多くあります。 関東だと、特に秩父のお寺なんかがそうですね。
これはなんでしょうか。
ただ、目につくのは、馬関連の絵馬の多さ。 お寺のパンフレットによれば、仲山寺はもともとは「馬の観音様」として、信仰されていたということです。
馬は昔の重要な交通手段であるうえ、農作業なんかにも使うので、非常に重要な家畜でした。 しかし、やがて近代に入ると馬の役割は次第に少なくなり、その結果、今は馬に代わる「車の観音さま」として崇敬されているとのことでした。 つまりは交通安全に霊験あらたかそうな感じです。 気になった絵馬がありました。
「奉納 伊那小学校 三年夏組」
夏組ってすごいですね・・・
この詩の詳細はよくわかりませんでしたが、絵馬には馬がいっぱい描かれていたので、「サクラ」とはきっと小学校で飼っていた馬なんでしょう。 馬って、かわいいですよね。 でも、お寺に絵馬を奉納する小学生たちっていうのも、なんか珍しく、おもわずまじまじと見てしまいました。 信州伊那・仲山寺。特に何があるわけではなかったのですが、行ってみてよかったです。
(おわり)
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