【Tier表あり】音楽理論わからんけどCamelot Wheelを読み解いてDJプレイを1ランク上げる【Hermonic mixing】
はじめに
この記事の内容のすべてはMixed in key公式サイト(リンク)に詳しく書いてあります(無料で!)
そのうえで、この記事では「なぜハーモニーがうまく起きるのか」を考えてみたり、「ハーモニーがうまく出る組み合わせ(TierS,A,B)」以外も実際にミックスしてみてどれくらい違和感があるかをランク付けするなどをしています。
Camelot Wheelとは
日本語だと"五度圏"という表で、「完全五度となる組み合わせを隣に置いていくと出来上がる表」である。スマホの壁紙にするべし。
"完全五度"って何?
超ざっくりいうと「響きがめちゃくちゃ良い音の組み合わせ」のことで、これをうまく使っているのが、ギターの"パワーコード"。ギターやると判明するんですが、パワーコードって2音しか鳴らしてないんだぜ。
調(ちょう)とか声(せい)とか言われてもわからんからコードで理解する。なぜなら音が3つで覚えやすいから。
Piano Chord.org(リンク)から引用。
これがE Major (ミのメジャー)(12B)
これがE Minor(ミのマイナー)(9A)
違いは、真ん中の音が半音違うことで、「マイナーのほうが暗い印象を受ける」と言われています。詳しくはyoutubeを見てください!パワーコードにはこれがないので、メジャーもマイナーもないんですね。
Camelot Wheelでいうと、Bがメジャー、Aがマイナーです。(本当はAをメジャーにしてほしかった。なんでメジャーがAじゃないんだろう)
Camelot Wheelの見方
メジャーのまま、1回半音上がると5つ反時計回り。(5B→12B→7B)
メジャーのまま、2回半音上がると2つ時計回り。(10B→12B→2B)
メジャーのまま、3回半音上がると3つ反時計回り。(3B→12B→9B)
メジャーのまま、4回半音上がると4つ時計回り。(8B→12B→4B)
同じルート音のまま、メジャーからマイナーに移行すると3つ反時計回り。(12B→9A)
逆に、同じルート音のまま、マイナーからメジャーに移行すると3つ時計回り。(9A→12B)
Tier表(12B基準)
以下「12B→1B」と書いた場合は「12Bの曲から1Bの曲へつなぐ」、「12B↔1B」と書いた場合は「逆順でもつなげる」という意味とします。
とてもきれいなゾーン(Tier S A B)
12B↔12B Tier S。DJから見たらこれは同じ曲といってもよい(乱暴)
12B↔11B、12B↔1B Tier A。Camelot Systemで隣り合っているのでよく響きがでる。
12B↔12A Tier A。メジャー↔マイナーの行き来ができる。きれいな響きを保ったままメジャー↔マイナーを移行しようとするとこれしか方法がない。仕組みとしては以下の通り。
TierBにいる12B→2Bはいわゆる"2キー上げ転調"をしていて、「曲が切り替わったタイミングで気分が高揚する効果を持ちながらもある程度のハーモニーを持っている(チート)」ので、場を盛り上げるのに使える。(エナジーミキシングという技法、うまく決まると客の鳥肌が立つ)
まあまあ行けるゾーン(Tier C D)
3B↔12B↔9B TierC。コード全部が三度上下の”ハモり”の音で、よく響く。が、一部の音が元の構成音の半音隣に来るので、そこで少し濁る。
8B↔12B↔4B Tier C。コード全部が4度上下の"ハモり"。よく考えるとTier C-ぐらいかも。
12B→10B Tier D。エナジーミキシングの逆で盛り下がる傾向だが、響きが良いのでこの位置。落ち着かせたいときに使えるかも。
12B→2A Tier D。なぜかいい感じの響きになる。
12B↔9A Tier D。ルート音が同じ。メジャーもマイナーもないようなときに自然に切り替えられる。
結構きついゾーン(Tier E F G)
省略。
Tier表の総評
まず、Camelot WheelとTiermakerの見た目が近すぎて困ったし、見出しに使用している文字と要素の文字が完全にかぶっている。
アイデアはいいと思ったけど出来上がったものは見づらかった…
完成してから気づいた。
この表の使い方
「Tier S,A,Bが響きがいいことは知ってるけど、そればっかり使っていたら12Bから5Aの曲に行くまで時間がかかっちゃうよ!」というときに、いったん4Bを経由して12B→4B→5Aという風にする戦術が可能になるんですね。
特に注意が必要な組み合わせ
5B↔12B↔7B
6A↔12B↔6B
これらはCamelot Wheelのほぼ反対側にある者たちで、ハーモニーの上で関係が薄いことが分かる。
何が響きを悪くさせているのか?
結論としては"隣り合った音"が悪さをしている(いわゆる「音がぶつかる」状態)。
なのでそれ(隣り合った音)を減らせば減らすほど響きがきれいになる。
オートキーシフトってすごいよな。って話。
Virtual DJなどにある「オートキーシフト」機能、「1キー上げるか下げるかしたらTierS,A,B時だけ1キー上げるか下げるかする」という機能なのですが、要は12Bを5Bか7Bにすることで、Tier表でいうとE以下を自動で避けるようになっています。先人の知恵ってすごい!
思ったより相性が良かった/悪かった組み合わせ
12B→10B(良い)
エナジーが下がる方向なので警戒していたが、思ったより響きが良かった。
12B→2A(良い)
なぜかよかった。(理論を教えてくれ)
12B→3A(悪い)
使用した曲が悪かったのかもしれないが、Wheelの位置では近いほうなのにかなり音が濁っていた。
12B→9A(悪い)
ルート音が同じなのでかなりきれいな響きになるかと思いきや、思ったより濁った響きになっていた。
終わりに
何番煎じの記事かわからないけど、こういうのは自分で書くことによってより理解が深まるので、書くこと自体を咎めるべきものではないと思う。
また、「3度」と「4度」が誤用になっているが、これは音楽理論のほうが悪い。(宣戦布告)
また、TierDより下は私が今回使用した曲では響きが濁っていたという話で、すべてがこのTier表通りになるということではありません。スケールとかあるし。
ここまで読んでいただいたうえで、この動画を見ると…
圧倒的学び…!
理論を学んでも、そればっかりにとらわれないのも大事だと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。それではまた。
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今回の話を踏まえたうえでセットを作ったのがこちらのDJミックスでございます!!見てね。
また、普段はVRChat内で「VRC電音研」というDJイベントを主催しています。興味があったら来てください!
執筆中に裏で流していた動画のチャンネル(音楽理論)
勝手に宣伝。
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