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RAKUGOBIYORI(らくご日和)

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噺家・玉屋柳勢( タマヤ・リュウセイ )のブログ。寄席のこと、自主公演のことに加え、歌舞伎のことや趣味のことまで。
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#鈴本演芸場

馬風師匠と寄席の神さま

九月上席は鈴本演芸場の交互の出番で 6日やかん 7日善光寺由来 8日つる 9日松竹梅 10日七段目 を勉強させて頂きました。 寄席は日々様々なお客様、何が起こるかわかりません。 実は9日にちょっとしたハプニング?がありました。 なんと馬風師匠が出番直前にトイレに行きたくなってしまったのです! どうも帯を締めたらお腹を刺激してしまったそうで…。 いや、我々は可笑しくて仕方がなかったのですが、馬風師ご本人は大変です。 馬風師「どうしよう…。キレる…キレる…」 前座

寄席はカタログ。

寄席のカラー。 協会のカラー。 一門のカラー。 落語の初心者はまずは寄席へ行ってみよう。 何度か通ううちに、それらが何となく見えてきます。 そう。 寄席(定席)はカタログ。 落語界の現在を大まかに捉えられる場所。 なのかなと思います。 年間を通して、様々な師匠方や一門の落語をふらりと聴けるのが寄席の良いところ。他の落語会では見られない、一門ならではの興行が年間を通して行われています。 オールスターで固めた定番の落語会は、ホール落語や地域寄席等で見るとして、落語協

「寄席」「景清」ヲ上野ヨリ…(鈴本演芸場ニテ)

               都内にある五つの寄席。中でも、格式ある鈴本演芸場でトリを取らせて頂けるというのは、噺家にとって最も栄誉なこと。 噺家たるもの、寄席で活躍できてこそ。 アタシの所属する落語協会では、二ツ目時分は、二ツ目枠があるので何とか出演させて頂けますが、真打ちになれば話は別。すべての真打ちとの真剣勝負。実力も人気も無ければ、定席に出ることすら叶いません。 お披露目の興行は、まさに真打ちへの第一歩。 そんな鈴本演芸場近くには、落語『景清』の舞台となった