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RAKUGOBIYORI(らくご日和)

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噺家・玉屋柳勢( タマヤ・リュウセイ )のブログ。寄席のこと、自主公演のことに加え、歌舞伎のことや趣味のことまで。
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#桜姫東文章

歌舞伎『桜姫東文章(下)』。面白さの変化。

4月に続いて『桜姫東文章(下)』を観劇してきました。 4月に上演された(上)は言わば前振りなので、本当に面白いのはこの後半。 なのでチケットが取れて良かった~。 見所としては、お姫様育ちの桜姫が女郎に売られ、姫様言葉と女郎言葉がちゃんぽんになってしまう所がよく挙げられるんですが… アタシとしては、輪廻転生を拒んだ桜姫が、生まれ育った吉田の家から逃れられずに、愛した釣鐘権助(吉田家の仇)とその間に出来た子供を殺してしまう所に面白さを感じました。 役者の演技なのか、こちら側

歌舞伎『桜姫東文章(上)』。伝説の『桜姫』、ついに。仁左玉コンビ。

歌舞伎座が期待に満ちたこの空気感。 幕が開いて5分も経たずに主役の二人が出てくるので盛り上る客席。舞台に魅了され、楽しんでいるいっぱいの女性たち。 いつ以来だろう。 歌舞伎を観るようになって20年。仁左玉『桜姫』となればウキウキです♪ 『桜姫東文章』は30年以上前に、仁左衛門さん(当時片岡孝夫さん)と玉三郎さんの孝玉コンビで大絶賛だった舞台。 アタシは入門前の2004年7月に玉三郎さんの桜姫を観劇。その時の相手役は若手の役者さんということもあり、玉三郎オンステージとい