モンスターハンタークロスプレイ記その3<クロスは未経験者向けに非ず>

#ゲーム #モンスターハンタークロス

去る11月28日(土)、モンスターハンタークロス発売されました。

モンスターハンタークロス公式サイト

全国のハンター諸氏はこの週末、実際のハンターさながら食糧を確保して狩りに臨んだことと思います。

自分は、食糧を確保してしまうと引きこもってしまうので、敢えて用意しませんでしたが。

さて、今回の記事のタイトルなのですが、この土日に、村☆4まで進めた時点で

「これ、シリーズ経験者向けやな」

という印象を強く受けたゆえのものです。

具体的には以下の通り。

1:チュートリアルクエストがストーリーから切り離され、簡略化された。
2:モンスター、マップ、村、登場人物の多くはシリーズ既出の物が登場している。
3:ストーリー中にムービーが挿入されない。

1については、シリーズ経験者からかねてより、ストーリーにチュートリアルクエストが組み込まれているのは冗長だとの指摘はありました。

しかしながら、3Gや4をプレイした経験を振り返ると、チュートリアルクエストがあることでNPCとの間でのやり取りが生まれ、感情移入を促されました。

今回は、押し付けがましい教官のイラッとする指導のせいで、チュートリアルクエストを消化するのが正直苦痛でした。

チュートリアルクエストで得られる報酬は、ゲーム序盤に入用な物が多いので、その点は良いと思いますが。

2については、いずれかの作品を経験していると、懐かしかったりして良いのですが、未経験者からすれば、特に登場人物の多さで訳が分からなくなりそう。

4つの拠点のうち、3つが既出の物で、それぞれ初代、ポータブル2、ポータブル3の拠点であり、穿った見方をすれば、PS、PSP時代のモンハンプレイヤーの取り込みを意識した起用と考えられます。

歴代メインモンスターをはじめとした多くの既存モンスターを登板させたことも合わせ、新規プレイヤーよりも、3DSに移る以前の既存プレイヤーを意識した構成と言えそうです。

最後に3ですが、容量の問題もあるのでしょうが、清々しいほどムービーがありません。

前出の1とも関連しますが、キャラメイクが終わるといきなりメイン拠点のベルナ村から始まります。3Gのように村の様子を伝えるムービーもなく、4のような団長との出会い兼チュートリアルを挟む訳でもなく、唐突にです。

どうもプレイヤーキャラクターは、龍歴院という施設のハンターになるべくやってきたようです。で、村長や研究員とちょっと話しているうちに、早々クエストの受注です。

これでは、ベルナ村の人たちはもちろん、自分のキャラクターにすら感情移入しづらいです。

シリーズ経験者ならば、狩猟する気満々でしょうから、多少の物足りなさは感じてもすぐに狩猟生活に馴染めるでしょう。

けれど、クロスが初狩猟生活な人からすれば、取っ付きにくい印象を受けるのではないでしょうか。

また、定番だった初見大型モンスターの登場ムービーも、ごく短時間の映像となっており、印象に残る物ではありません。

容量の都合もあるでしょうが、登場ムービーによって大型モンスターが印象付けられるので、これでは初狩猟の高揚感が削がれてしまいます。この点に関しては既存プレイヤーにしても同様だと思います。

今回のメインモンスターであるディノバルドとガムートにも既に遭遇しましたが、こちらも登場ムービーが他の物と同程度の尺で、正直かなりがっかりしました。これじゃあ、歴代のトラウマクエストのような強烈な印象は残せません。

と、まあ、批判めいた文言が続きましたが、ムービーはいわば掴みです。掴みが上手いに越したことはありませんが、肝心なのは中身なので、ムービーを切るということは、逆に言えばゲームそのものへの自信の表れかもしれません。

このように、今作においてはシリーズ未経験者に対する掴みは乏しく、逆に経験者、特に3DS移行より前の作品の経験者に対する掴みを重視していると考えられます。

もともとモンスターハンターシリーズ自体が、割とゲーマー向けという印象ですし、PS系と任天堂系の軋轢もありますので、販売ターゲットを4Gをプレイした層と、PS時代にプレイして今はやっていない層に絞るのは、妥当な戦略と言えそうです。

そして、前者の層である自分は、未プレイ作品の世界観に触れることができるのは実際嬉しい。

だが、クロス単体として見ると、ストーリーや世界観、演出の面で物足りなさを感じるというのが本音だ。

そして、モガ村の面々と再会したおかげで3Gを無性にプレイしたくなりました。

しばらくはクロスプレイするけどね。

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