男性器の言い方について

男性器の言い方について

わたしは「ちんこ」という言葉が好きだ。大好きだ。聞くだけでお目目爛々燦々、胸がときめき動悸が止まらなくなるほどだ。いや、動悸が止まらないのは言い過ぎだが、確実にワクワクしてしまう響きの言葉なのである。かといってわたしは男性器が好きなわけではない。たしかにフォルムは女性の「それ」に比べて美しく無駄がないとは思うが、じっくり見るものでもないし、トイレに飾っておきたいほど綺麗なものではない。そう、わたしが好きなのは「ちんこ」という"言葉"なのである。
幼い頃を思い出してみてほしい。性別に関わらずみんな「ちんこ」「うんこ」「おしっこ」に心踊らせていたはずだ。意味もなく絶叫し、笑い転げていた過去があるはずだ。これらの言葉はなぜだか分からないが幼児を狂喜乱舞させる魅力のある言葉なのである。そして幼児時代の心のままに、その魅力に囚われ続けたまま24歳になってしまったのが私なのである。

さて本題に入ろう。
私は男性器のことを「ペニス」でも「ちんぽ」でも「おちんちん」でも「肉棒」でもなく「ちんこ」と呼ぶのが好きだ。ペニスではあまりにも生物的に生々しいような気がして、受精のための器官としての色味が強いように感じる。ちんぽはどうしても性的に感じられてしまう(おそらく成人向け漫画の読みすぎである)。おちんちんはかわいらしくて比較的好きな呼び方ではあるが、なんとなくぶりっこっぽい。肉棒もまた性的色味が強すぎる(おそらく成人向け小説の読みすぎである)。

「ちんこ」はちょうどいいのだ。ほんとに。子孫繁栄のため、性的快楽を得るため、排泄のための器官であるのに、その用途を想像させることなくちょうど良く使えるのが「ちんこ」なのだ。私はなんやかんやで生物学的には女なのである。男性器は生えていないのであり、男性器は他人なのだ。私の中でよく知らない他人を言い表すのに1番適していて、可愛らしすぎないのが「ちんこ」という表現なのだ。
しかし人それぞれ自分に適していると感じる男性器の表現は様々だろう。わたしは「ちんこ」だが「おちんちん」の人もいるし、「ちんぽ」の人もいる。

同じモノを表す"言葉"は数多くある。しかしその"言葉"にはきっと小さな小さな違いが含まれている。
私は同じモノを表す"言葉"の小さな差異を大切にして使い分けられる人間でありたいと思う。


あなたの好きな男性器の表現はなんですか??

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?