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アートは主観でいい。評価は自分がする

行ってきました。「重要文化財の秘密」。

はじめての国立近代美術館。
東京メトロ東西線・竹橋駅から徒歩3分ほどで、皇居が目の前。


建築物としてもステキ


階段の踏み板にもこだわりが

目的は企画展の「重要文化財の秘密」。
明治以降の作品のうち、重要文化財に指定された作品に限定した豪華が展覧会です。

重要文化財とは、1950年に公布された文化財保護法に基づき、日本に所在する建造物、美術工芸品、考古資料などの有形文化財のうち、政策優秀で我が国の文化史上貴重なもの等について文部科学大臣が定めたものです。そのうち特に優れたものが「国宝」に指定されます。

「重要文化財の秘密」特設サイトより引用

へー。去年上野でやっていた「国宝展」のあれよりは格下なポジションなのか。ほうほう。(にわか)


また、せっかくなので、同時に行われていた企画展「所蔵作品展 MOMATコレクション」にも足を運びました。


近代洋画として未来を拓いた

さてさっそく作品に入りましょう。

いろんな意味でいちばんの衝撃だった作品はこちら。

萬鉄五郎作「裸体美人」


\じゃーん/

萬鉄五郎作「裸体美人」@画像はwikiよりお借りしてます

黒々しい鼻のあな。
脇から出る黒い毛。
あらあらしい輪郭線。
ずいぶんと挑発的な感じ。

なんだこれ・・・美人・・・か・・・?
てかこれが「重要」文化財なの、正気か・・・?

わたしのこころの声

音声ガイドによると、これは1912年の東京美術学校(現東京藝術大学)時代の卒業制作。19人中16位と、酷評(後ろの3人に失礼だよね感)だった作品だそうです。・・・そんなんでも、時を経て、重要文化財になるんだね。(2000年に指定されたみたい)





なんで?


てことでググってみました。

本図は日本フォーヴィスムの記念碑的作品として評価が高いが、萬の絵画の特徴を端的に示す代表作でもある。本人も認めるようにゴッホやマチスといった画家たちの感化が指摘される正面観の強い構図や輪郭線を多用する画面構築、背景の山なみや雲にみる造形感覚と色感、さらにどこか諧謔的ともいえるモチーフなどは萬独自のものである。ここで萬は単なる新様の模倣ではなく、自己の内的な必然に即した表現をすでに追求しているといって良い。
 黒田清輝を中心とする外光派が主流であった時代にあって、本図は極めて斬新で前衛的であり、個性的な芸術家たちを輩出した大正時代の劈頭を飾る作品として、日本の近代洋画史上重要な位置を占めている。

文化遺産オンラインより引用


雑に要約すると、独自に新たな時代を開拓した一歩だった、てことっぽい。


誰が決めるのさ


けどさー。

独自に新たな時代を開拓した一歩な作品なんて星の数ほどありそうじゃないですか?

なかなかに運ゲー感がつよい。

制作当初は酷評で、問題作と称されても、時を経て「重要文化財」になるんだよね。

問題作と決めたのも、重要文化財に決めたのも、結局誰かが何らかのタグをつけたものでしかない。なんか、アホラシ・・・って感想を抱いてしまいました。


とか斜に構えた感想を述べつつもね・・・

ちゃんと引っ張られる

結局、誰かが評価した作品ばかりに目が行くんですよ。きっと、企画者や評価者はアート作品への補助線を引いたつもりなんだろうけど、わたしにとっては主線になっちゃってるんだ。

企画展のポスターに使われてたってだけで、写真を撮らずにはいられなくなってるようにね。

ほらね


アートは主観でいいの。

「重要」という太鼓判を押された作品だって、結局はどこかの誰かの主観的評価でしかない。

なんで評価者はそう判断したのか、その理由について深ぼれば面白いけど、結局は主観的なものなのではたけばいくらでもホコリが立つ。

そこにケチをつけるんじゃなくて、\それでいいのだ/精神で、自分自身がアート作品を鑑賞する際に、他人の評価や評判に左右されず、自分の目で見て感じることが重要なんだよねってことです。じぶんの感性を呼び戻そうぜ。



以下、わたしの感性に刺さった作品たち。


作者がここを一生懸命彫ってたところを想像しちゃうよ
かすがいが錆び続けてる・・・この作品、100年後はもっと膨張してるのかな
ノーコメント


これなーんだ
ちょっと近づいてみようか
じゃーん!画鋲でした~。なんと刺すのは作者じゃないんだって~マジおつかれ~



以上!企画展「重要文化財の秘密」に行って考えたこと・感じたことでした。

おしまい

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