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フロンターレがつなぐ新たな夫婦のかたち

きっかけは2019年3月。

私が娘と足繁く等々力に通うのを見て、夫が興味を持ったらしい。
まだ冬の寒さの残る等々力で、初めて一緒に試合を観た。
J1リーグ第2節 鹿島アントラーズ戦。
その日、目の前で憲剛さんのフリーキックが決まり…

夫はフロサポになった

それまで夫はサッカーに興味が無く、例えば2017年元旦の天皇杯決勝は実家のテレビにかじり付きで試合を見ている私をよそに、朝からおせちとお酒を堪能し、初詣も済ませて気持ちよく昼寝をしていたくらい。
私は、というと、年に一、二度等々力にいくゆるゆるサポーター生活から、2017年後半を境にどっぷりフロンターレに浸かる生活にシフトしていた。当時小学生だった娘と2人で2018年はせっせと等々力や近場のアウェイに足を運んでいたのだ。
思春期に入る前の娘と、週末ごとにサッカー観戦。勝てばともに大いに悦び、負けたり引き分けたりすればともにモヤモヤした時間は、振り返ればとても貴重な時間だった。
そして、夫がフロサポになった頃、入れ替わるように他にもいろんなことに興味の出てきた娘はスタジアムに来なくなり、私の隣には夫が座るようになった。

元々私たち夫婦は音楽を通して知り合った。同じアマチュアオーケストラで演奏していた時期もあるけれど、時を経て今はお互い嗜好の合う活動拠点を得て、それぞれが好きなように趣味を楽しんでいる。
子どもたちが自立した暁には…やはりそれぞれが好きなように音楽を楽しむのかもしれない。

フロンターレが日常に入り込むまでは、そう思っていた。

初めこそ、全くサッカーに興味のなかった夫がズブズブとフロンターレ沼にハマっていくのを驚きと戸惑いの目で見ていた私も、やがて純粋に同じ方向を向いて応援し、共に笑い、悔しがる時間を共有できるようになっていった。
コロナ以降の世の中で音楽活動が半ば停止したままの今、フロンターレは夫婦の会話と日々の生活にアクセントをつけてくれる、大切な存在だ。
今はまだ、行けるアウェイも日帰り可能な近場に限られているけれど、ゆくゆくはアウェイ旅も楽しみたい、そんな未来を夢想している。

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