The Day of Thirst(Necromunda)

やぁ、こんにちわ。
ベランダの王の家令です。暑い日が続きますね…。酒が美味い暑さですが、少々ばて気味で、アルコールに弱いので下手に飲むとそのままダウンしそうなのでためらっている今日この頃です。
さて今回の話ですが、先日読んだネクロムンダの短編が良かったので続けて読んだ作品です。

書名:The Day of Thirst
著者:Tully R. Summers
長さ:短編/12ページ相当
分類:Warhammer40k/Necromunda
時代:不明
主要題材:重火器(Heavy Stubber/Heavy Bolter) ギャング抗争 酒の話
副次題材:黒手団Black Hand(ゴリアテ) 対 血の魔女団Blood Coven(エッシャー)
関連書籍:おそらく無し

 この短編は、酒場「骨掘りラウンジ」を経営する店主が、ゴリアテギャング「黒手団」の一員として、新規志願者である「あなた」(読み手)に、ヘビィスタバ―の使い手として入団するにあたって、いろいろ話してくれる、という形式で描かれている一作でした。
 ワイルドスネークという、蛇の皮をつなぎ合わせた容器の中でその血肉と毒を発酵させて作るネクロムンダの下層では高級な酒を景気づけに飲みながら、「そういう良い銃器を使うってことはだな?」と前の持ち主ドラマックが斃れた経緯を話してくれる流れになります。
 過去に店主が巻き込まれた騒動の話になのですが、どう聞いてもコーン信仰に目覚めてしまったエッシャーギャング「血の魔女団」が、不可侵の約束を交わしていたはずの「黒手団」を突然訪問し、団員の中から生贄を一人よこせと要求したために、「なめられてたまるか!」とゴリアテ側が奇襲を仕掛けるというものでした。
 当時の店主の計算や愚痴や恐怖の描写を交えながら、奇襲が結局返り討ちにあってしまった経緯を話してくれます。ヘビィボルターを撃っていたドラマックが弾の暴発で吹き飛ばされて近くの鉄柵に貫かれ、それを機に黒手団は撤退したのですが、店主はそれより前に脱落して近くの残骸の下からその後を経緯も目撃することになったのです。
 ドラマックはガタイのいい鍛えた男だったせいで、そ大怪我でも死ぬことができず、生きたまま「血の魔女団」に捕まり、そこから解体儀式に供されるのを店主は見続け、最後には気絶したのだと、しみじみ語ります。
 その儀式が行われた場所は、「飲み石」と呼ばれる場所で謎の大石が鎮座しているのですが、その儀式の最中に大石の下から「か・わ・い・て・い・る」という地の底から響く人ならざる声を確かに聴いたと、店主はおぞけを震います。
 「さて、それでは入団後の話だが」と続ける彼を前に、「あなた」は黙って席を立ち、逃げるように去る背に「くそっ、せめて酒代だけでも払っていけよな!」という罵声を浴びるところで話が終わります。

 今作から看取できた情報は、大体以下のような感じ
①ゴリアテ以外でも、混沌信仰はあるし、かなり独自の儀式を行う形で発達している。ここのエッシャーは「渇きの日」の到来に備えて、血の儀式を定期的に行うという「準備」を行っている。
②強力な武器を持つ奴は仕事が多いし、当然よく狙われるし、(判定の回数の多さから)トラブルも多いという、基本。
③たぶん、ネクロムンダ内にはディーモンの実体化ポイントがある。

※Day of Thirstという歴史的な事件が実際にありますが、多分あんまり関係ない。

 今日のは、さくっと読めるコラムのような一作でしたが、まぁ、不可侵の約束があっても、相手が裏で何考えているかわからないもんだから何がおこってもおかしくないよね、というハイブシティらしさがありました。

 では、ベランダの王にカリカリを出してきます。それではまた。

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