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ウンバボのCWE参戦について

朝起きると気温が25度を超えていた。
アブラゼミが鳴いている。小さな夏を発見して嬉しい。
この夏、最もアツいWoTイベント「クランウォーズ」が始まる。多くのクランが領地獲得を目指して争い、多くの戦車兵が車両獲得を目指して競い合うことだろう。

夏になり、茨城にあるウンバボ宮殿は慌ただしくなっていた。租税の納入が始まったのである。ウンバボ族では夏に税の納付を行うことになっている。世界各地のウンバボ領から、たくさんの織物、特産物、木材などが納められる。
宮殿東側に作られた納付所は、たくさんの官吏と農民で溢れかえっていた。官吏は時に怒鳴り声をあげながら、農民は汗をたらたら流してそこら中を駆け回っている。

午前9時、登庁の太鼓が叩かれた。
「特別執政官の命により、全ての大臣・将軍は参内せよー!」
頭に様々な色の被り物を付けた大臣たちが、いそいそと宮殿に上がってきた。

原始部族の宮殿にエアコンなどの空冷機械は存在しない。30度を超える暑さのなか、大臣たちは手ぬぐいで汗を拭くしかないのだ。
「特別執政官参内ー!」
部族の中で最も族長に近しい位置にいる男、玉虫がゆったりと歩いてきた。玉虫の後ろは様々な官庁の役人たちが行ったり来たりして、玉虫の指示を仰いでいる。部族で特に忙しいこの男は、登庁の瞬間でさえ命令を発しなければならないのだ。

玉虫が左最前列の席に座ると、団扇を取り出して、ぱたぱた扇いでいる。将軍たちが声をあげた。
「執政、族長のお考えを伺いたい。CWEには出るのか、出ないのか」
玉虫はスッと立ち上がり、
「では族長のお考えを伝える」と言った。
将軍や大臣たちは皆立ち上がり、拝の姿勢をとって次の言葉を待った。
玉虫は重々しく言った。

「CWEには

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インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。