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たまむし配信論

配信をしていると思うことは色々ある。
私が生配信というものを始めたのはニコ生の全盛期2016年頃で、その時には友達は今より多かったし、私は暴れていたし、元気があった。
20歳前の若造にとっては、友達はとっかえひっかえするもので、嫌いなやつは徹底的に叩いたし、ブロックもバンバンしてた。あの頃は自分と異質なものが許せなかった。
その驕りが過ちとなり、結局その時の友人を全て失うという結果をもたらしたので、私は酷く後悔して、改めてイチからスタートしたのである。

それが2017年の話で、私は新鋭教育クランのフリージアに入り、影は薄いながらもWoTを上手くなる為に頑張っていた。独りぼっちの旅路。リアルでは鬱病と戦いながら大学に通っていた。
私が入隊してから半年ほど経つと、クランはボロボロになりながら空中分解し、私は原野に放り出された。

ウンバボに入った頃、私はいろんな人が楽しそうにワーワー言いながらゲームをする楽しさを知った。族長はいつも楽しそうに配信をしていたし、周りにも面白い人間が多かった。私はそういう人たちの中でも目立つくらい個性がある事も知った。

そういう経験があって、紆余曲折を経て、私は人より遅れつつも成熟した。
私は次第に「許せる」人間になった。人間はちょっと悪いところがあっても良いじゃない。完璧な人間よりも、アクの強い人間のほうが面白い。

ウンバボは上手い人がたくさんいるとか、真面目さとは正反対の人たちの集まりだった。かっこよく言えばアウトローだ。

名前を出させてもらうが、ウンバボには「ずぴあー」という男がいる。この人は本当におかしくて、悪態・差別的発言・雄叫び・下ネタなどあらゆる「避けるべき地雷」を踏みまくる人なのだ。しかしタイミングや悪口レベルなどを的確に判断して発言しているので、ちっとも怖くないし、根っから優しい人間だと分かるほど親愛に溢れている人物で、私は彼が好きなのだ。
彼は時折ボイスチャットに現れては様々な発言をしたり、叫ぶだけ叫んで帰ったりと自由だが、彼だから許される事である。

ウンバボに入って配信をし始めたころ、彼が入ってくるボイスチャットは賑やかで華があった。ウンバボには他にも個性的な人物がたくさん居た。おっちょこちょいだが部族ナンバー2の「まごやん」氏や、社畜系JK、娘と一緒に通話に入ってくるパパ、個性的な族長の友達、族長と同期でCCになった「ぱーぷる」さん、そして「はっちーびー」。

そういう出会いの中で、私は配信というものが「人と人とを繋ぐツール」であると感じていた。その人の配信に遊びに行き、チャット送って返してもらうだけでなく、時には一緒にゲームをプレイしたり、雑談したりしながら繋がっていく機会を得る事。

私は生まれながら人と話すのが好きだった。人に褒められるとうれしい。人を褒めるとうれしい。誰かに構ってほしくて、寂しいのは嫌いで、自分を認めてほしくて。
それを満たすツールとして、私は配信をしている。

トークスキルがあるわけじゃない。プレイが上手いわけでもない。お金が欲しいとも思わない。
でも、誰かと出会って、話がしたい。いろんな人に出会いたい。
ある意味出会い厨のような理由で、配信を続けている。

だから、私の(私たちの)配信ルールは、少し変わっている。

それは、ボイスチャットをオープンにしていること。私とはっちーさんが配信するときは、現在ウンバボ族のボイスチャットを使っている。これはウンバボの愉快なメンバーが入ってきやすくなるからだ。
これはイベントやコラボの時には適用されないルールだが、普段の配信では(サーバーのURLさえ分かれば)どんな人でも配信に入ることができる。
「ちょっと空いてる?」って言いながらボイスチャットに入ってくれば、誰でも参加可能だ。

僕は、僕の配信チャンネルを「ライブ会場」ではなく、「居酒屋」みたいにしたいと思っている。「配信者と視聴者」の関係ではなく、「店主と客」の関係にしたいのである。誰でも店が開いてれば出演できて、客同士でワイワイ会話をして、出ていく。
それが私の楽しいと思う配信の形で、一番合ってる。もちろんクリエイターとしてのルールは守りながら、つまり差別や喧嘩をしないということだが、いろいろな人が出入りする環境を構築する。

はちたまチャンネルでコラボを強化しているのは、単に視聴者を増やすという事が目的ではなくて、色々な人に配信をしってもらい、店が繁盛してくれたら嬉しいからだ。

将来的には、はっちーさんが提案してくれた、「はちたまサーバー」を構築し、出入り自由にして配信をすることも目標にしたい。

私の配信する目的は、ただ面白い出会いが欲しいからだ。それだけだ。
これからも貪欲に活動していくので、みんなよろしく。

インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。