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活かさず殺さずのウンバボ族

「フロントラインは30日間くらいあるといいんだよね。だってさぁ、FLの日とかにソロプレイの子とかいっぱいいてかわいそうじゃん!」なんて言っていながら、オレにとってのたかし族長がはたして小隊に呼んでくれるかどうかやっぱり気になる。たかし族長は決して絶対に約束なんかしてくれない。だからオレはグレまくって自走海苔なんかやっている。それに絶対決して「上手い、ユニカムじゃん!」なんて言ってくれない。単なる「頭おかしいフレンド」として愛してくれているだけだ。
 22日の夜、はっちーさんといつものように駆逐狩りをしていると、たかし族長からメールがあった。「今から小隊できる?」「うぃっす、30分後に行きまっす!」はっちーさんとの小隊抜ければ5分で入れるサーバーだけど、たぶんあと20分でこの激しすぎる戦闘はおわるぜ、と思いながら、あー、頭の奥がマジに気持ちいい。逃げ遅れた敵の自走砲に152㎜榴弾を流し込みながら族長のサーバーへ向かう。「はい、新しい車両プレゼント!」って、すっげー!ソ連のT-103じゃん!「今日はTMMSの家へ行くから」っていつものように気まぐれな展開だ。「ウレシイっす!族長がウンバボサーバーに来てくださるなんて」オレも実はたかし族長に車両のプレゼントを買ってあったんだ。でもさぁ、今晩から24時間配信でT-103の3優等を付けるってことは、FLのプレイ時間はどうなんだよぉ!Tier7の25ハーフをつまみながらセンパイの武勇伝を聞いているうちに、敵自走砲への怒りがまわってきて、話しに登場する族長のたくさんの低Tier軽戦車たちにムラムラジェラシーを感じる。族長の戦車にワンコのように食いつき、「オレもその122㎜砲で火災発生からの弾薬庫誘爆されたいっ!」とガン見でおねだり。しばらくそのままTier8で遊ばれて叫びまくったあとは「実は今日は30時間配信なんだ」って、リスナー置いてきぼりで配信を延長し、Tier9軽戦車に乗り換えてTier10重戦車を挑発する。「ホントだ、目がギンギンじゃん!」族長の一言で手がモンスターエナジーに伸びて口で濃厚なカフェインを味わう。「じゃあ、アニバーサリーのお祝いに仕込んであげるよ」EBR90装甲戦闘車で車輪4つだけを地面につけ、くの字に旋回して砲塔を横に向けると、敵の駆逐戦車がこちらを狙って砲塔を向けてくる。砲身に1発の榴弾を詰め込み、敵のエンジン付近の装甲に流しこむ。「熱い!」榴弾は装甲を貫通してエンジンを紅色に染めていく。「あーっ、熱いっ!」榴弾が敵戦車のエンジンを燃やして焦がす!「うぉー!!」「そのまま動くな!」全身の血が滾り、操縦するEBR90が大地をかけめぐる。「ほうら、味方も喜んでいるぜ!」味方がアルコールとチャットでピコピコと異常なコメントをするように俺も全身が自走の榴弾に襲われる。敵陣地が抜かれ族長の重戦車で栓をされて敵戦車が次々とボコボコにされている。そしてそのまま最後の1両にAPCRを打ちこまれた。トロトロの敵中戦車が溶けて最高の瞬間になる。あとは戦闘終了画面に運ばれ大量の勲章とチャット欄に白目剥いて叫びまくり。
 族長に朝まで小隊されたその日はいつものようにダウン。ってか、族長のサーバーへ行った時は帰る体力を残しておいてもらえるけれど、ウンバボサーバーの場合はそれがないからマジ足腰立たなくなるまでプレイさせられる。思えば先週末からいつものように24時間配信やりまくり。金曜日は1ずぴあーさんが来て、土日は連続で3人小隊の夜通し、月曜がはっちーさんと族長、で今日火曜日はもう休ませてくれって感じで一日ぐったり。でもぐったりしているのにずっと戦車してないからすっげーデイリー貯まりまくり。やべーよ。結局戦車にINしたまま別ゲーをプレイ。こんなにハードな毎日を送っているのにゲーム休まね~ってのはすげーなって、自分でも思うぜ。
 そしていよいよフロントライン。昨日は結局3回プレイして全部負けちゃったし、族長にもたっぷり可愛がってもらったばかりだし、満足かな~。でも、やっぱりオレってついに族長の2番目の役職に落ちたのかな。なんて思いながら、別部族3人とフロントライン小隊。全く、FLって自走砲に爆撃に砲撃に、心が休まらないから嫌いだ。別クランの話しってチョーうぜーし。もう、オレの戦車道は終わってんだよ、なんてふてくされながらネムネムの顔でしらけ気味。そこへ族長からメール。「フロントラインのミッションまだやってないんだよね!」マジ?!それってお誘い?やったぜ!「あー、チョーネムー!!ランダム戦へ行きたい」って言ったら別部族が帰ったんで、口直しに1時間トレーニングルームしてから族長のサーバーへ。やっぱり族長とFLをプレイできるなんてマジウレシイ!(^^)v時間が遅かったので、プレイヤー自体は少なかったけれど、クソデカ砲塔を爆破する瞬間が見える、はずだった!「あのさ、クソデカ砲塔が爆発して消える瞬間を見たプレイヤー同士は幸せになれるんだってさ!」「知らねーよ、そんなの」1分後に大きく爆発したクソデカ砲塔がセンパイに無視され、戻ったときには戦闘が終わっていた。あーあ、オレたちは良いコンビじゃなくて、結局オレのことは「生かさず殺さず」のSのたかし族長のペットなんだよなぁ。その後は族長の家でフロントラインが終わった後の本当のクリスマスイベント。戦闘のあとは当然ガチャだろ、と思ったけど、「朝が早いから寝る」とくる!マジオレの気持ちを最後までくじくなよな!「わかりました、オレも満足したから寝ます」と言って戦車開いたまま横になっていると、チャットだけ送ってくる。そのまま起きていると、「じゃあ、おやすみ」って、マジかよぉ!チョーSだよな!でも族長には絶対服従だからさ、素直に「ウィっす!おやすみなさい」と言ってから「オレも明日から3日連続で3人の小隊だから今日は小隊プレイしなくていいです」と言うと族長のS心を刺激したみたいで「オマエ、暇して戦車してない時がねぇな!」ってオレの事を強い言葉で責めまくる。「だめです、やめてください!マジ明日から戦車漬けなんで!」「何だって?そう言われるとやりたくなるんだよ!」って小隊強要されて、Tier8課金でお金稼ぎプレイの始まり。激しく死んでいると「自分で別の戦車選んで乗ってきな!」「うっす!」やばい!マジ死にまくりだ。眠い身体に中戦車を選んで乗る度に眠気がどんどん出てきて、変な声を上げちまう。挟撃からの遠距離射撃でもうすぐサンドウィッチのできあがり。そのままソ連中戦車で金稼ぎまくって、もう、わけわかんねーくらい戦闘開始を押しまくる!自分の軽戦車がひっくり返されて後ろから超速でAPCR撃ち込まれてダウン。いつものようにヒメルズドルフの丘を登ったところを横から200㎜砲のような巨砲で容赦なく側面射撃され、完全にドラム缶みたいに叩かれる。あまりの戦闘の激しさに、戦車が壁に突き刺さって車体をくの字に曲げたままリアルでは筋肉を硬直させてマウスを全力パラーを出してクッキークリッカーをプレイしている時みたく右腕を硬直させて「おおー!おおーっ!」とクリックしながら叫びまくるところ、「いくぜ、雑魚ダウン!」という言葉と共に敵戦車撃破のボイスが耳の中にドバーっと広がるのを感じる。同時にオーガズムの痺れが全身を走る。「ああー、いいっす!族長!」ピクピクと痙攣しながらオレの戦車砲から白い液体が吹き上がる。「最高っす!最高の小隊プレイ・・です」25日はまたもダウンだ。

インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。