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5、法皇(大アルカナ)解説

 5、法皇

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大まかな意味(正位置の解釈)


 荘厳な装束の法皇が冠と杖を持ち、両手を掲げ信徒2人に向けて説法をしているようです。彼の背後には神聖な世界が広がっており、彼はそれを信徒達と人民に伝えているようです。教会のトップとしての彼は懺悔を聞き、聖書を読み、人の罪も徳も知った上でそれを包容しようとしています。更に、人のあるべき姿、目指すべき秩序や心構えを広く説き、そしてそれを人々を形作る常識として組成していくのです。
 ★意味:社会的な秩序や常識を重んじている状態、やや目上の立場から人を包容しようとしている状態、人の善も悪も知りながらより良い性質を伸ばすよう励行する心理
 ★人間関係/恋愛上の意味:目上の立場から誰かを愛そうとしている状態、立場に差がある人間関係の内高い方の地位についている人間、包容力や経験を用いて誰かを導こうとする心理、教師や先生のような立場で相手に接するような心境、やや常識的で保守的な関係性への理想を持っているかそのような感情を有しているような状態

逆位置


 「法皇」の性質が裏目に出ています。神の言葉であったり、秩序規範、人間のあるべき姿に囚われすぎていて身動きが取れず、また自分よりも立場の低い信徒の言葉にも耳を傾けられない状態です。法皇は人の善と悪を知りながら善とされる秩序に囚われていると言えるので、カードの組み合わせによっては規律に反抗して悪徳に身をやつそうとしかねない危うさを暗示することもあります。いずれにせよ、他者の声に耳を貸すことができず、自分の内部の価値規範に対する闘争状態が発生していると言えるでしょう。
 ★意味:内面の葛藤から他者を受け入れられない状態、価値規範や規律への固執がある状態、押し付けがましくなっている状態、反対にインモラルなことや不道徳に手を染めんとする状態
 ★人間関係/恋愛上の意味:ありがた迷惑を発揮しようとする人物、良かれと思ってやったことが他人に受け入れられない状態、社会的地位やステータスや世間体への過度な執着がある状態で人間関係を築こうとする様、他人に耳を貸さない人物、絶対性への固執があるために余計な行動をしやすい状態

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