4、皇帝(大アルカナ)解説

　4、皇帝

　大まかな意味(正位置の解釈)

　険しい山を背に、牡羊のシンボルを象った玉座に威厳ある表情の男性が鎮座しています。赤い空は戦いを予感させ、左足の光る鎧がこれから巻き起こる闘争への備えを示唆します。金星のマーク「♀」と類似した杖を皇帝も同じく持っており、女帝を備えた万全の帝国を築いていることを予感させます。環境を掌握せんとする気概と、維持するためには戦いも辞さない強固な決意が見て取れます。
　★意味：揺れ動きうる状況を掌握しようとする行動力、守ることへの決意の固い状態、多少強引な手段を使ってでも目的を達成しようとする準備と計略がある状態
　★人間関係/恋愛上の意味：（取引でも人間関係でも）誰かを大切な相手として認識している状態、合理的に判断し物事を進めようとする状態、戦略的に関係性を動かしていこうとしている状態

　逆位置

　皇帝は地位を追われようとしているのでしょうか、あるいは戦況が苦しいのでしょうか。戦局をより強く掌握しようとする皇帝の姿がそこにはあります。最期までこの皇帝は玉座を死守しようとするでしょう。必死さは有利が失われていく状況に対する焦りから来るものでしょうか。守るべきものは戦わなければ危うい状態にある焦燥と悲壮感、失われゆく帝位を背中で感じる絶望がカードで暗示されています。
　★意味：（有利が崩れていく為に）必死に大切なものにしがみつく姿、大事なものが失われていくことに対する焦燥、自分自身の基盤が危うい状態
　★人間関係/恋愛上の意味：人間関係の基盤が危ういために執着が強まっている状態、素直になれずに威圧的な態度に出てしまったり冷酷な態度に出てしまう状態、そのために八つ当たりや不機嫌さなどをやや暴力的な手段で出してしまう状態