3.スプレッドや占例-基本編④:ヘキサグラム 商談編
7枚のカードを使用し、
1)過去
2)現在
3)近い未来
4)障害/対策
5)相手の状況や心理
6)自分の状況や心理
7)最終結果
についてカードを引き、カードで六芒星を描く占い方です。
一般的に、「3)近い未来」は1ヶ月先くらいの状況を、「7)最終結果」は3ヶ月先くらいの状況を示すこともありますが、例えば占ったことが「1ヶ月先の相性」であった場合は「3)近い未来」は1〜2週間後の状況を、「7)最終結果」は1ヶ月先の状態を示しているでしょう。
特に相手と自分の状況の比較や、2者間(例えば企業Aと企業Bなどでも可能です)の関係を見ることに適しています。下記に商談/仕事を占った場合を示します。(恋愛関係の解釈例が気になる方は、前の「基本編③:ヘキサグラム 恋愛編」の記事へどうぞ。)
②A社との商談はどのように運びますか?
1)過去:聖杯/カップの2
過去、A社とはとても良好な関係を築けていたようです。大きな額の受注や目にみえる金銭的な成果を挙げる関係というよりは、フロントに出ている営業と顧客の調達担当との人間的な相性がよく、コミュニケーションが良好だったことが示唆されます。何気ない談笑や雑談から商談の成立があったような場面もあったのではないでしょうか?ややウェットで親密な傾向が示唆されるカードですが、少なくとも顧客との関係の良さは間違いなく伺えるカードです。
2)現在:金貨/ペンタクルの5
現在は過去にあったような楽しく緊密な交流はほぼ失われていると言っていいでしょう。雪の中、怪我と病気を抱えながらも頼みの綱である教会からすら見放されているような絶望的で苦しい心境にあるということが分かります。担当者が変わったのでしょうか?あるいは調達の方針が変わったのでしょうか?顧客の懐事情が厳しくなった結果、新規購入が非常に難しくなったのでしょうか?5)相手の状況や心理に互助関係を示す金貨/ペンタクルの6が出ている以上、顧客自体も拒否や無理な値下げ交渉をしたいわけではないでしょうが、何か理由があって門を閉さざるを得なくなっているようです。このような状況になっている理由としては、4)障害/対策のカードを見てみると良いでしょう。
3)近い未来:剣/ソードの7
かなり狡猾にことを運ばないといけないような未来が待っているようです。商談を通すにはかなり細く暗い道を通る必要があり、誰か力ある人物の目を掻い潜る必要がありそうです。無理のある値下げ交渉や戦略受注(赤字での受注)をする必要なども出てくるかもしれません。やや常道を逸した商談の場面が訪れそうなので、気を引き締める必要がありそうです。戦略をどれだけ綿密に練り、危ない局面も乗り越えるかが大切になってきそうなので、社内の製造部署や調達部署、経理部門や法務部門とも協働して今回の受注を勝ち取りたい所でしょう。上席者へのエスカレーションや経営に携わる幹部に陰から助力してもらうのも手です。
4)障害/対策:剣/ソードのキング
障害となっているのは「剣/ソードのキング」という、かなりの厳しさを示すカードです。敵として立ちはだかった場合にこれほど手強い人物もいないでしょう。顧客を取り巻くカードが基本的に友好的なのを見るに、顧客の上位者の方針が剣/ソードのキングのように怜悧で冷徹、かなり緻密な方針になったと見るべきでしょう。かかる費用や原価について端数まできっちりと見る人物が財布を握っていると見て間違いなさそうです。この人物を説得するのは至難の業でしょう。他社との比較も綿密に行うでしょうし、自社のためになる商品が一体どれなのか?ということを第一に考える人が障害になっていそうです。コンサルティング業の出身だったり、弁護士としてのキャリアを積んでいる人物の関与も可能性として考えられます。質問も鋭く、経営に関する着眼点や決断力も目を見張るものがありそうです。この人が上司になった場合、優しい気性の部下はかなり緊張するような気持ちとなっているかもしれません。1)過去で示されていたような優しい態度ではなく、剣/ソードの王をも納得させられるような鋭利な戦略が必要になってきそうです。
5)相手の状況や心理:金貨/ペンタクルの6
現在相対している顧客は良好な関係を築きたいと思っているようです。今後とも質問者の所属する団体とは縁を結びたいと思っているでしょうし、そのために努力をしたい姿勢はありそうです。質問者の団体とは互助的な関係が持てていると感じている可能性が高いです。この顧客は柔らかい態度を取ってくれる、やりやすい商談相手であると言えます。更に、ただ情だけで購買関係を続けているわけでもなく、きっちりと利益も勘定に入れている現実性も備えていることから、夢みがちで見通しが甘い相手というわけではなさそうです。
6)自分の状況や心理:戦車
なんとしてもこの受注を獲得したいという情熱が見えます。質問者側の団体全体の雰囲気と見るならば、各関係者の士気も高く統率も取れているような、商戦に挑むにあたっては理想的な状態と言えるでしょう。血気に逸りすぎることがないよう、勝機に向かって勇み足にならないように注意してください。今回の敵は4)障害/対策で示した通り、かなり頭の回転の速い、力も威厳もある手強い相手です。勢いだけではなく、3)近い未来で示されている通り、多少狡いぐらいの戦略も大切にし、栄誉よりも実利を取るような方針を実践しましょう。
よろしければサポートお願いします!サポート頂いた費用はタロット解説に活かしていきます!記事のリクエストをくださってもいいんですよ……?