農園編④「続・再び農園へ」
コンポタスタンドを開きます。
昨日の続きです。再訪した安西農園の話です。
◉今日のポイント
・農園主安西さんと、たっくさんお話できた!
・近年の農業について「農家がお客さんを選ぶ時代」
・安西さんの農家としてのスタンス、そして目の前の人を大切にする気持ちの強さを感じることができた。
1.安西さんとお話、「ここ最近の農業について」
はじめに、安西さんから進路について逆に質問されました。笑
「君たち、就活は?!?!」
今回同行したメンバーは全員大学を休学していて、かつ皆はっきりとした進路がまだないことを伝えると、とても驚かれていました。笑
「君たち面白いね~」
そう思っていただけて嬉しかったですがそろそろ考えねば、、笑
話題は変わり、コロナについて。
外出自粛要請によって収穫体験が中止になったり、飲食店への卸がとまったりと、安西農園さんも売り上げは思うようにいかず。苦しい状況をむかえていると言います。例年のように都内での販売イベントもできず、直接買いに来てくれる人も少なくなっています。
さらに今年は、ハクビシン、アナグマ、カラスによる被害で計1500本ものとうもろこしが食べられてしまいました。
そのような厳しい状況の中、安西農園さんでは、全国の農家さん・漁師さんと直接やりとりしながら食材を買えるオンラインマルシェ「ポケットマルシェ(通称ポケマル)」を活用しています。
ページはこんな感じ。
政府からの補助金のほか、このようなオンラインサイトに加盟することでかかる手数料を館山市が負担する制度も始まっています。
ポケマルの運用を始めた安西さんがおっしゃっていた、
「販売者が消費者を選ぶ時代になってきた」
という言葉が特に印象的でした。ポケマルもですが、SNSの台頭によって、だんだんとお客さんの顔が見えるようになってきたと言います。
安西農園さんでは、Facebookのグループ機能を活用して、農園の野菜を調理した様子が日々お客さんによって投稿されたり、野菜ソムリエの方が、安西農園のおすすめ商品を選んで紹介したりと、離れて暮らすお客さん(もはや友達)さえもが、共有しあって楽しめるコミュニティが作られていました。み、みんなレベル高い、笑
そういった便利な世の中では、これからどういうお客さんに自分たちの野菜を楽しんで欲しいか、農家の方から考えて売るようになるというのです。
農業も時代と共に変化していくのですね。
2.ぼくが感じた安西さんのかっこよさ
でもぼくは上記のようなこと、なかなか簡単にできることではないなあ。と思いました。
百貨店での販売員としての経歴を持つ安西さんは、常にお客さんの目線に立って、どういう人が買うのかどんな人に買ってほしいのかを日々意識されていました。
農業従事者になられた現在でも、イベントや直売所などを通して「お客さんと会って話し、直接野菜を渡し続ける」ということを大事してこられたからこそ、見えてきた世界なのだと思います。
それでも、そもそも美味しくなければ意味はないんですよね。安西さんの野菜は本当に美味しいです。こだわりを持って丁寧に美味しい作物を育て続けることも必要不可欠なんですね。
どんなお客さんに買って欲しいか、逆にお客さんは何を求めるか、つまり販売者と消費者が対等に質を求めあうことができる関係性は、農家さんの様々な実績の上で初めて成り立つんだと感じました。
それが理想ですよね。でも、なかなか難しい。スーパーに行けば、とうもろこしは一本95円です。それ自体が悪いわけではないですが。
便利なものにただすがるのではなく、どう付き合っていくか。
SNSなどは、あくまでも今までの経験を活用できるツールとして機能するんだなーーと感じました。コロナだからこそ、お客さんを絞っていくという考え方に、安西さんの商売人としての奥深さ・偉大さを感じた瞬間でした。
さらに、安西さんは自分の農園にとどまらず、南房総という地域全体の活性化にも力を入れています。ポケマルのようなサービスができたとしても、野菜を買うのに配送料が高すぎる。どうするか。
都内からくる新聞配達のバイク、その帰り道に南房総でとれた美味しい野菜を載せて、配送負担を半分ずつにして都内に運んでもらおう。というのです。んーー!おもしろい!!地域活性化にまで尽力されている安西さん、めちゃめちゃかっこいい、、
話をコロナに戻すと、このコンポタスタンド企画当初は、自分たちでもとうもろこしを育ててみんなに食べてもらいたいと思っていました。
前回きた時は、安西さんにもその旨を伝えていて、種まきの方法などを教わったり、その後も
「何かあれば東京きた時でもメールでもアドバイスするよーー!」
と、とってもありがたいお言葉をいただいていました。
ならば場所を探すだけ!そんな矢先で出た緊急事態宣言。今年はコンポタスタンドの見送りすら検討していました。ダメもとで、安西さんのとうもろこしでお店やりたいです。と連絡したら、
「👍」、笑
この状況でも再度、農園へ迎え入れてくださった安西さんには頭が上がりません。安西さんの、「小さなつながりを大切にする」という精神を肌で実感しました。自分たちもそういうお店でありたいと思います。
◉今日のまとめ
・安西さんとの熱いお話、、!!
・コロナ禍の農業のありかた。オンラインマルシェや、SNSで、むしろお客さんの顔がみえるように。「販売者が消費者を選べる時代に」
・小さなつながりの大切さを、現場で示し続ける安西さんの姿を目の当たりにしました。
今回、ささやかなお礼として自分が販売している水出しコーヒーを差し上げたら、逆にたくさんの夏野菜をいただいてしまいました、、
(せっ宣伝なんかじゃない?!よ)
パスタや焼きそばに入れましたわん。うまかったーーー
最後にみんなで畑の前でパシャリ!いえい!
帰りは後部座席でひたすらとうもろこしを一本一本ラップとポリ袋で包んで冷凍する準備。とうくんも運転お疲れさまでした。さあ、もろこしさん150本も入る冷凍庫なんてあるんでしょうか。ないんですね、、
話し過ぎた?!コーヒーの産地に行った時と重なるところが多く、楽しくなってしまいました。コーヒーと絡めたお話は、ぜひイベントでしようー!
ではではまた明日。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?