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40 Years of Morrissey in Tokyo,2023


昨日はモリッシーの40年にも及ぶキャリアを総括するツアーの唯一の日本公演。
僕にとっては、1991年の日本武道館での初来日公演以来になります。
40年前、イギリスの新しい音「New Wave」に魅せられ、「Cherry Red」「Factory」「4AD」など個性豊かな多くのインディレーベルから発売される知らないバンドの新譜を“レーベル買い“する日々。そして、十字屋やリバーサイドなどの京都のレコード屋を徘徊する中、新京極は詩の小路にあった優里菜でもNew Wave のスペースがあり、そんなレーベルの中でも大御所「Rough Trade」 のコーナーで見つけたのが、The Smithsのデビュー7インチシングル「Hand In Globe」でした。
全く知らないバンドでしたが、なまめかしい裸体の男性の写真を使ったジャケット。ギターのリフレインで円環的に奏でられる音楽に載る独特の発声と節回し歌。衝動的で未熟な音が魅力だったNew Waveとは、まったく違った老成した雰囲気を持つこのシングルを何度も繰り返し聴いたものでした。それからイギリスであっという間にトップを極めるわけですが、あえなく解散。でも勢いは続き、ソロとして、モリッシーは、今も活躍していいます。彼がソロになった当時は、The Smithsの楽曲やサウンドの要だったJohnny Marrの不在による、ぽっかりと空いた虚無感を楽曲の質という面では、今でも感じるわけですが、それでも、モリッシーは今でも変わらない姿を見せてくれます。
今回のライブは、オープニングから約30分 フランシス・フォード・コッポラの映画「地獄の黙示録」をバックに流れるイギー&ストウージーズの「Search and Destroy」から始まり、エディ・コクラン、ブリジット・バルドー、ジク・ジク・スプ―トニック、スージー&バンシーズ、最近亡くなったシネイド・オコーナー、ダムド、ディヴィット・ボウイ、ロキシー・ミュージックなど彼の好みが明確に出た映像を延々と見せられました。
そして、モリッシーがやっと登場。日本公演は今回この一回だけなので、各地からファンが集結しているのか、歓声が凄く、人気曲では、合唱が起きました。
曲ごとに背景の映像が変わり、彼がファンクラブを運営していたというニューヨーク・ドールズや「Irish Blood English Heart」ではオスカー・ワイルドの肖像写真など、モリッシーの世界観で満たされた夜でした。



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