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【アメリカン・エピック】

アメリカの音楽史を描いた4部構成、計5時間以上におよぶ【アメリカン・エピック】を観てきました。アパラチア山脈に住み着いたケルト系(アイルランド、スコットランド)の人達をルーツとするカントリーとアフリカから奴隷として南部に連れてこられた人達によるブルースが融合してロックロールになったことは、よく語られる話ですが、この映画では、
黒人霊歌(スピリチュアル)からダークな方向へ派生したブルースだけでなく、神の救いに開放を求めるゴスペル 自由な表現手段としてのジャズ そして先住民族(インディアン)ハワイアン、ケイジャン(フランス系)、ラテン、メキシカンなど多民族国家ならではの様々なアメリカンのルーツ・ミュージックが紹介されます。
そしてそのような音楽を現代に残すことができたのは録音技術の進化のたまもので、
1920年代に開発された最初の電気式録音を修復したマシーンに現在のアーティスト演奏による過去のアメリカ音楽の遺産が録音されていきます。このようなアメリカのルーツ・ミュージック~アメリカーナを現代的音で蘇らせてきたT・ボーン・バーネットがプロデューサーであるのはもちろんですが、もう一人のプロデューサー ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトそしてベックそしてヒップ・ホップのナスという若い世代の参加が、ルーツ・ミュージックを現代につなげていく役割を果たしており、音楽遺産が未来に繋がっているのが感じられ、日本のような戦争敗戦国では難しいよなぁと羨ましく感じました。

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