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この物語はうつスピさんの素敵な俳句を元に創作させていただきました。 うつスピさんの句はこちら さいかいを誓った僕ら花のしま くちづけて僕・君・桜全て満つ らいせでは普通の恋を花明かり ↓ そこから物語を紡ぎました。 ◇ うみの青さを覚えているけど つらい時に見る海は真っ黒だ スピッツの春の歌が寄り添ってくれようとも、 ピスタチオと鳴く猫が必死に慰めてくれようとも さんざんな結果だ んー、これはどうしたものか。 ありがとう と君が最後に残してくれた
とある者たちは彼女の左半身からの景色を奪い去ってこう言った。 「彼女の目は怒りに満ちている」 またとある者たちは彼女の右半身からの景色を覆い隠してこう言った。 「彼女の目は希望に満ちている」 彼女はただそこに存在しているだけなのに。人間は自分が見たいように宇宙を創り替えてしまう。 ◇ ただそこに存在している彼女。 彼女は世界が疫病に侵されていた2022年に生まれた。 名をヘレンと言う。 ヘレンは生まれた時から“少女“だった。 肩まで伸びた黒髪がよく似合