横柄と傲慢

  はオーへーでゴーマンなんだよ、って小3の時先生に言われたな。
その言葉の意味がわかんなくて、オーへー、ゴーマン、オーへー、ゴーマンって唱えながら、忘れないように家に帰って、オレンジ色の国語辞書で調べたな。
なんでそんなことを言われたかは覚えてないけど、なんかバカなことをしたような気はする。その先生はいつも優しくて正しくてみんなに好かれてたから(ビッグマムみたいな感じの見た目だった)その先生が言ったことはまったく間違いなんかじゃない。それをいまさっき思い出した。誰かに愛されることがこんなに私にとって高い望みで、誰かに愛されようとすることがこんなに傲慢なことだって知らなかったから。今知ったから。今わかった。今更。横柄と傲慢。この漢字を初めて見た時、初めて意味を知った時、難しくてよくわかんないけどなんか悲しくて仕方なかった。だから10年経っても覚えてる。帰り道のモスグリーンの道路。安全ブロック。右に見えるドラッグストアも覚えてる。この言葉の意味を、10年越しにやっと理解した。愛されることってこんなに難しいんだ。愛することも愛されることももう私にはできっこない。難し過ぎるよ、みんな当たり前のように愛する人がいて、愛する人から愛されてて、それが当たり前だと思ってて、なんだよ。私には愛することも愛されることもできませんよってこと?私が横柄で傲慢だから。そうかー。不安なことがある時、怒られる予感がする時、胸がキューってなるのは昔から変わってない。横柄で傲慢なのも昔から何も変わってなくてごめんなさい。誰かを好きになるのも苦しい。好きになっても誰も本当には好きになってくれないじゃん。愛されてないよ。愛されないのに愛するなんかできない。だから愛せない。  さんは  ちゃんと浮気したじゃん。  さんは私なんかより  さんのことが好きなのが見え見えじゃん。   さんは私にだけ当たりつよいじゃん。    さんは私のことずうっと馬鹿にしてるじゃん。「愛するということ」じゃないよ。愛し愛されてるのにそんな本読むなよ。ばーか


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