自己肯定感を育てるために、教室でできること

1つ前のノート「自己肯定感」の重要さを教えてもらったところで、学校では何ができるか、考えてみました。

コクレオの森「箕面こどもの森学園」さんの取り組みを聞かせてもらいました。

この学校は、いわゆるオルタナティブスクールと呼ばれている、学習指導要領にはとらわれずに独自のカリキュラムを組んでおられます。

たくさんの海外の先進的な取り組みを研究されて、取り組まれているようです!

箕面子どもの森学園での取り組み

毎朝20分、一人ずつ好きなことを話し、聞きあうハッピータイム。

週に1,2度自由に作文を書き、全員で聞きあう時間。

などを通して、自分のことを聴いてもらえる安心感や信頼感を育てているそうです。

プロジェクト型学習といって、「自分の好きなこと」を自由に取り組む時間が、毎日保障されてます。

また、運動会や修学旅行などの行事は、「やる・やらない」のレベルから子どもたちがきめて、企画も進行も子どもが担っていくそうです。

全てを通して、「子どもの自己肯定感」をむくむく育ててくれる学校だなあと感じました。(ああ。我が子を通わせたい。)

先生方の具体的な働きかけを見てみたい!

公立の学校では、どうしたら!?

評価があり、「できる・できない」のベクトルが常に付きまとう以上、「できない」ことが多い子どもは、自己肯定感は持ちにくいのではと思います。

私自身、担任を持っている経験の中で、いわゆる「学力」がしんどい子は、どんどん自己肯定感が低くなる傾向があるように感じてきました。学年ごとに学習進度が固定されている今の方法では、1年生でできなかったら、2年生ではもっと難しくなる。さらに3年生では。。と、ついていけなくなる子が絶対出てくるのです。だから、なんとかできるようにしてあげなきゃ!とこちらがどれだけ一生懸命に熱を入れて教えても、その子の学力はそんなに劇的には上がらないし、自己肯定感をどんどん下げる行為なのかもしれない。。

きっと、他にすごく輝ける物をもっているはずなのに、なかなか今の学校の場ではそれを存分に伸ばしてあげられないことに、ずーっとひっかかってきたのでした。(あの子とか、あの子とか、あの子とか、、、と、すぐにぱっと顔が浮かんでくるくらい、引っかかっています。彼らは義務教育9年間、どんな思いを抱えて過ごさなきゃいけないのか??)

この大問題を、システムの変更無しに解消するのは本当に難しい。(システムの大変換については「「学校」をつくり直す」苫野一徳 がおススメ)

さらに、「できる」児童にとっても、ただ「勉強ができるね」「体育ができるね」と評価されるだけでは、本当の意味での自己肯定感は育たないように思いました。


そこで、「今できること」にポイントを当てて考えてみました

1.朝のサークルタイムなら、なんとか時間を捻出できるかも。少しずつ重ねていって、あたたかな場づくりができたら素敵。

2.小さなことの選択権を、子どもにゆだねる。(教室内の係活動を、何が必要か、から子どもに全部任せてみるとか。給食のおかわりルールも子どもに作ってもらうとか。)

3.作文の聞きあいっこ、班の単位でなら時間的にもできるかな。

4.3学期の参観に向けて、という名目で、プロジェクト型の活動を取り入れてみてもいいかも。できる事は限られるけれど。

5.「学校の「評価」はあくまでも子どもの中の限定的な側面をとらえたものであること。担任自身や、友達は、その子の輝く面をもっと知っていること」を、保護者に伝える努力をすること。学校の評価をみて、「なんとか追いつかせなくては!!」と焦る家庭と、「この子はこの子、大丈夫!」と捉えることのできる家庭とでは、子どもの自己肯定感に差が出るのではないかと思います。 やっぱり、カギを握るのは、家庭であるという面は大きい。

この5は、ディスカッションの時に同席していた方(保護者の立場からご出席)が、「先生の立場から親に、そのことは絶対に伝えるべきだよ!」と強く語ってくれたことです。

きっともっとできる事あるだろうから、たびたび振り返ろう。


グループディスカッション

今の公立学校の在り方に関しては、皆さん疑問を持たれていて、「なんとか変えたい。」「どうやったら変えられるの?」と感じている人がほとんどでした。

最後のテーブルでの話し合いでは、

「自己肯定感を大切に育むこと」を軸にできる大人が多くいる環境は、「良質な環境」と呼べるよね。(まだ少ないけど)

→良質な環境って、伝染させることができるんじゃないかな?

→自分たちはまだ少数派。問題に気が付いてない人が大半。だから、一人の影響力は小さくても、どんどん発信していこう。それに反応して、他の場所で何か小さな変化が起きていくはず!

という、あつーいあつーい話し合いになったのでした。

さらに、保護者の立場から参加されていて、「学校の先生方も大変だということを聞いている。私たちは学校をいい環境にするために何かできることをしたいのだけど、どうしたらいいかな?」と言ってくれる方に何名か出会いました。

「保護者と教師が一緒になって考えあう場」みたいなもの、できたらいいなあ。とぼんやり考えながら、あたたかーい気持ちで帰路につきました。

3人の子どもの面倒を引き受けて、快く送り出してくれるパパにはひたすら感謝♡

あと3回、楽しみです。

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