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補修✳︎レンガタイル

毎日たくさんの補修物件の依頼をいただきますが、難易度が高いのが、昔流行ったレンガ風のタイルです。
今でいう昭和レトロ感を感じるタイルですが、窯の焼成温度による発色の変化が起こりやすく、安定したレンガ色を作るのにいつも苦労するテクスチャーです。

右がお客様から送られてきた、壊れてしまった外壁タイル。左がそれに合わせて調合を考え、再現したものです。

こちらが、生のタイル。
なにも施釉されていない焼く前の生地は、少し圧をかけるだけですぐに欠けてしまう脆さです。
この生地は土で作られているため、このまま焼くとグレーのような、ベージュのような汚みがでてしまいます。
その汚みをとって、上のオレンジの発色を綺麗に見せるため、まず下に白い釉薬をかけます。

このタイルは、表面に凹凸があるように見えるので、そのテクスチャーを合わせるために、斑点のように釉薬をキリがけしています。
(この斑点の量の増減で、全体の色の白さが変わってしまうので、この斑点量の1番正確な量を予め試験で決めてあります)

そしてその上にのせる釉薬は、、

赤い、、!

赤いですね、、、!

これが、焼くことによりキレイな黄色に発色して、


焼き上がりはこのような色になります😊

焼く前と焼いた後で、全く色が変わってしまうところが、釉薬の面白さでもあり、難しさでもありますね😌

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