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6月13日~6月19日 一週間日記

●6月13日 ビッグイシュー講談会

 淀屋橋の周さんでビッグイシュー講談会。17時前にビッグイシュー講談部の面々と会場で合流して準備を行う。その後最終稽古をして本番へ。

本番は

『玉田玉山物語~忘れがさの行方~』 玉田玉山

『ビッグイシューバックナンバー紹介講談』 ビッグイシュー講談部

ビッグイシュー最新刊紹介トークショー 玉田玉秀斎×ビッグイシュー編集部

休憩

『当事者講談~イタリアンに傘を忘れる~』玉玉亭播秀

『当事者講談~生活保護の窓口へ行く~』玉玉亭秀洛

『当事者講談~日傘をさせばいいじゃない~』玉玉亭壱秀

『ビッグイシュー講談~逮捕収監~』玉田玉秀斎


という流れであった。

玉山物語は途中で主人公を変える暴挙をしてみた。第三者目線から語る講談なので割と自然にできた気がする。


●6月14日 熊谷みずほプレゼンツ『グッナイ』1日目

 朝から妻と共に京都へ行き、準備物を買いこんで左京区の会場へ。準備をしてリハーサルをして本番が始まる。舞台に上がらないのに、責任がある、という本番は久しぶり。緊張して本番に突っ込んでいくが。これが大変良かった。自分じゃない人が舞台の上で自分がやってほしいことをやってくれて見せて欲しい風景を見せてくれることのなんと贅沢なことか。演劇よいではないか、という気持ちになる。

とにかく当日は酷暑。それまでは牙をむいていなかった夏が突如牙をむいた印象。京都は大体暑すぎる。京都に行ったから夏がきてしまったのか。全くけしからんことである。


●6月15日 熊谷みずほプレゼンツ『グッナイ』2日目

 朝からまたもや京都へ移動。会場について準備を済まして本番となる。前日3ステージ、この日が4ステージ。短編2本ともに大変良い出来で、7回も本番を見ていたら飽きるのでは、という危惧をはねのける出来であった。女優二人に大拍手である。

脚本を書いて、それをやってもらう、ということは、見たい夢を見せてもらうようなことだ。僕の夢は見ることができた。お客さんともその夢が共有出来て居たらよいのだけれど。

終演後、十三の妻宅で打ち上げを行うが、どうにも疲れていたのか、くっすりと眠ってしまったのだった。


●6月16日 休日

この日は休んだ。真っ向から休んだ日だったと思う。確かね。遅い時間、夜に妻と出かける。外食でもしようか、という話で十三をうろうろする。僕にとっては大変過ごしやすい気候で、歩くのが楽しかった。いろんな店の前まで行ってメニューを見て入らないを繰り返し、入った店では「いっぱいです」と言われて断られる等でなかなか入る店が決まらず、結句1時間半ほど夜の散歩をして帰ってくるだけの仕儀となったが、幸福な時間であった。あとどれくらいこういう時間を人生で持てるのだろうか。


●6月17日 『鉄砲玉の美学』を観る

 昼頃から作業をする。いくつか脚本を書いたり、古典講談を憶えたり。夕方に大阪九条のシネ・ヌーヴぉで中島貞夫監督、渡瀬恒彦主演の『鉄砲玉の美学』を観る。これがもう大変な面白さであった。

タイトルバックに流れる頭脳警察の音楽が痺れるくらいに格好がいい。主演の渡瀬恒彦はとにかく格好が悪いヤクザで、コミカルなんだけれど、完全に死に向かって流されていく。爽快感は全くない、停滞感をヒリヒリした死への回り道を丹念に描く。おそらくロケ地提供の案件として宮崎都城の風景、観光地が沢山映るんだけれど、それに、死を先延ばしにするチンピラの哀愁が見事に重なって全く無駄がない。むしろすごく良い。

地域映画としても大変に素晴らしい作品だった。でも都城の人たちが喜んでいるかどうかは正直わからないな。

大変な感動を以て映画館を出て、またもう少し作業をした後に、妻宅へと帰宅をする。


●6月18日 立川文庫×古典の会

 朝からその日やる玉田玉山物語の台本を直して、古典講談の稽古をし『宇治川の一番渡り』の稽古も行う。いそがしいなあ、と思う。

青山ビルさんに入って、準備の後稽古を重ねるが、ヘトヘトであった。とにかく舞台設営に筋肉を使うのである。こんなに腹が出ているというのに、割と腕の筋肉がガチガチなのはその為であろう。足も決して太くはないので、本当に腹だけ出ていて誠にみっともない限りである。助けてくれ。

この日の流れは

『玉田玉山物語~座間味の修羅場~』玉田玉山

『立川文庫真田幸村~霧隠才蔵の暗躍~』玉田玉秀斎

師弟トーク

『宇治川の一番渡り』玉田玉山

『間違いの婚礼』玉田玉秀斎

という流れであった。少しづつお客様も増えてきていて嬉しい限りである。

終演後、いつもお世話になっているご夫婦にご飯をご馳走になって帰宅。

翌日の音楽劇の語りのお仕事の本番に向けて稽古と確認をして眠る。

●6月19日 音楽劇、帰京、『漫才師の空論』

 5時頃に目が覚める。諸々準備をして家をでる。駅に集合して、共演のミュージシャンの方の車に同乗させていただいて、三木市へ。小学校での学校公演。シンデレラを音楽劇に打ち直した公演の語りパートを担当する。師匠からいただて、時々させていただいている仕事である。語りから音楽へとお渡しする瞬間が大変気持ちよいので、好きな仕事である。リハーサルをやって本番。全校生徒の前でのパフォーマンス。ミュージシャンの方々が動きで笑いを起こしていくのを見ていると、クレイジーキャッツやドリフターズを思い出さずにはいられない。なんか芸人には無い、ミュージシャンの洒脱さ、みたいなのが確実にある。終演して、神戸までまた送っていただいて、十三にいったん帰る。

大変に楽しい飲酒を一瞬だけする。こんな時間があとどれくらい、などとまたも感傷的にななったが妻宅に帰宅して、準備を整え返す刀で十三を出て新大阪から新幹線に乗って新横浜へ。

新横浜からねぐらのある武蔵新城に戻り、重要な荷物や封書などを受け取って、武蔵新城を出て南武線で登戸まで行き、小田急に乗り換えて下北沢。

下北ドーンでにぼしいわし出演の『漫才師の空論』というライブを観る。面白いライブを沢山作っているライブマンという大変個人的に信頼している会社?団体?主催者?のライブ。この日も大変にメンバーが魅力的で面白いライブだった。ド桜の村田さんは黒澤映画の三船敏郎みたいなスター性があるので一生目を向けてしまう。

それにしても客席に男は俺だけだった気がする。お笑いを観に行くっていうことをおじさんが行うってのは変なことなのか。やはり。ホストクラブにおじさんが行っているようなものなのか。産婦人科医ほどは男性には閉ざされていないけれど、想定はしてない、みたいなそういう客なのか俺は、という疑いを持つ。お笑い、無茶苦茶開かれた立て付けなんだけど、なんで男はあんまり来ないんだろうか。わからぬ。講談のお客さんは男も多いんだけどな。

終演後、すぐに下北沢を出て武蔵新城に戻り、飯を食らって眠る。中々のフル稼働の1日。

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