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2024.8月15日~21日 一週間日記

●8月15日 休み
 素敵な盆休み。十三の商店街をぶらぶらする時間があり、行ったことのないずっとある古い蕎麦屋に入る。暖かいそばを食べたい、という気持ちが体内に充満していたのだが、商店街の蕎麦屋の悲しさ。光熱費高騰のあおりか店内に冷房が効いておらず「これは今暖かいそばを食べたら汗がぶわりと噴き出す」と躊躇したが、結句汗だくで温かい山菜そばを食べる。

●8月16日 徳島への移動
 朝、十三を出て梅田へ。梅田からバスに乗って徳島へ向かう。シラスで講談レッスンを受けてくれているY君の結婚式で講談を一席語るためである。休憩なし、3時間一本勝負のバスの中で作成済みの台本を読んでは口ずさむなどの稽古をしつつの移動となった。徳島についたのは14時ころで、ホテルにチェックインし、さらに稽古を重ねる。
「徳島の夜をお楽しみください」というメッセージとともにY君が予約をしてくれた宿であったが、15時半ころに飯でも食おうと宿の外をぶらつくと性風俗店だらけである。行けども行けども性風俗で、いったい楽しめとはどういう意味だYよ。と思いながら街をぶらつき続けた。「風俗ばかりではないか」これではバカつげ義春である。
結句目的の飯を食うような店は開いておらず、すごすごと水だけを入手してホテルに戻り、稽古を再開する。
流石に夜のとばりが落ちるころには居酒屋等が開店をしており、ネットで調べたおいしそうな店に入る。古い感じだけれど清潔感がある、カウンターの上におばんざいが居並んでいるお店。赤味噌をつかっているのだろうか、非常に濃厚な牛筋煮込み、キスの塩焼き、ポテトサラダ…どれも大変に美味で非常に良い店であった。
隣に座った常連氏と徳島政界について話もできた。アホほど飲んで会計は3000円。
そそくさとホテルに帰り、酔った勢いでもう一発稽古をして眠る。

●8月17日 Ý君の結婚式での講談
 朝食バイキングがイカしたホテルで喜悦。徳島の朝は最高である。徳島名物のそばこめ汁、であったか、それが美味であった。そばをすりつぶさずにそのまま過熱してそこに出汁を注ぎ込んで食べるような食べ物で、もちもちとぷちぷちが気持ちよく、そばの香りが鼻を抜けていく気持ちよさもある。名物にうまいもの全然あり。
結婚式場に行き準備をする。かねて用意の紋付袴を着込み、釈台をセット、結婚式が始まるのを待つ。
余興でちょろりと講談をする、くらいに考えていたのだが、がっつりとチャペルでの挙式に列席、披露宴でもすごく上座っぽい席に座らせてもらって、料理も食べて、であった。
割と前半に出番がやってきたので、用意してもらった高座に上がる。
「下手をすると滑る、駄々滑りをする」と思って恐怖をしていたが、やはりめでたい席であるからか、皆がたくさん笑いながら聞いてくれてうれしい気持ち。
結構稽古をしたけれど、結局稽古通りには全然やらず、盛り上げを重視した仕上がりになった。
成功をしたな、と思って高座から降りたので、そのあとの披露宴は酒をかぱりかぱりと飲み、同じテーブルになったY君の叔父と徳島政界の話をするばかりであった。政治は強い。
 披露宴が終わり辞去。徳島駅へと向かう。お盆終わりタイミングで帰りのバスまで時間ができてしまった。何となく駅近くにある徳島城に登城を試みたが、折からの熱さと飲酒が聞いて途中で死にそうになる。何となく徳島城って平城、海城の類だと思っていたのだけれど結構急峻な平山城で攻め落とすこと能わずすごすごと退却したのであった。夕方にバスに乗り込み、夜には大阪に到着する。

●8月18日 阪神丼フェス司会
 3年連続でトークショーの司会をさせていただいている阪神百貨店のイベント。全国から様々などんぶりものが阪神百貨店に集結している。これをレコメンドした全国丼連盟のドン伊藤さんとのトークショー。大変楽しいトークショーになってうれしい気持ち。
しかし大変腹の減る仕事であった。海鮮丼を購入して食べる等。
 仕事終わりで妻に何か土産を、と思ったがどうも妻は食欲がないとのことで土産は実現せず。そのまま心斎橋へ向かい、しばらくチラシの作成、告知関係の作業を行う。苦手なりに苦手なままに決死で作業をする。
そののち中央会館にてにぼしいわし単独ライブ『寓話』を観る。面白かった。私小説的な作品作りについて考える時間になった。僕も私小説的な講談を作っているのだけれど、出力の方向がまったく違っていて自分のダサさに絶望したし、いや、しかしこのダサさを押して、これでやっていこう、との決意も生まれる。僕は僕の講談のダサさは愛してやまないのである。

●8月19日 移動と古畑シラス
 朝から移動を行う。お盆関連での混雑を予想し、戦々恐々であったがセーフ。全然いけた。新幹線車中で夜に行うシラスの準備のために何度目かの古畑任三郎沢口靖子ゲスト回を観て、メモ。パワポも作る。新幹線での作業に耐えうる、乗り物酔いに抗せる三半規管に感謝である。新幹線は相当に役立ち空間。
昼過ぎには武蔵新城に到着し、夜の配信のために料理を行う。まずいマッシュポテトを作った。
 夜に玉木青が武蔵新城我がねぐらにしてスタジオにやってきて配信、4時間を超える長丁場となる。後半はほとんど雑談めいていたが、良い回だったと思う。

●8月20日 稽古
 この日はぽっかりと時間が空いたので、古典講談の稽古をする。全然うまくならなくて絶望的な気分になる。記憶もできないし、もう俺はおしまいだ。という気持ちになってスーパーに出かけてしまい、アホほど姫竹を購入しバカ食いするなどの愚行。

●8月21日 講談レッスン
 先月から開始した講談レッスンの二回目。修羅場読みをしっかりと稽古していく。どういう言葉が効いていくか、を練り上げるような時間で楽しい。講談の技術を言葉によって表現すること。50分ほど稽古をして、さらに古典講談『般若寺の焼き討ち』、新作講談『玉田玉山物語~講談師になるまで~』を聴いてもらう。次回から新作講談を作っていくことになった。

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