家族の意思 どこまで信じる?
授業で、胃ろうをつけた患者と、その介護者である娘の密着ビデオを見た。
患者は、在宅で治療を受けている。
数年前から胃ろうをつけていて、寝たきりで意思疎通が取れない。
夜も眠れず唸っている母親を見て、娘は「こんなに苦しそうで見てられない。」「活発な人だった。こんな風な最期を過ごしたいとは思ってないはず。」「首を絞めてあげれば母は楽になるんじゃないかと思ってしまう。」と話している。
娘は訪問医に「胃ろうを辞めたい」と言った。
胃ろうを辞める=栄養が取れなくなる=死を意味する。
本人の意思疎通が取れない中で、何を基準に延命治療を続けるか否かを決定するのか。。。
医療が発展すればするほど、たとえ自力で呼吸ができなくても、栄養摂取できなくても、命をつなげることができるようになった。
延命治療を受けるか否かを選択する権利は誰にでもある。
でも、果たしてそれを家族が決めていいのか…
今回見たビデオでは、娘、医師、看護師、ケアマネージャーら総勢11名の話し合いの結果、胃ろうをやめることが決定された。
しかし、決定から二日後、患者の容態が悪化して、胃ろうをやめる前に亡くなった。
「母は、私が間違った判断をする前に、自分で引き際を考えてくれたんじゃないか」
と話す娘の姿が印象的だった。
本人が延命治療を続けることについてどう思っているのかわからない。
そうなると次に優先されるのは家族の意思。
でも、家族とはいえ他人。
本当に家族が決めていいんだろうか…?
理想なのは、意思疎通が取れるうちに話し合っておくことだよな〜
なかなか重い話題で難しいけど。
答えのない命の問題に向き合うのって難しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?