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夏目漱石「文鳥」(青空文庫)

漱石に師事していた児童文学者の鈴木三重吉の勧めで飼い始めた文鳥の話だった。

文鳥のイメージがなぜか昔よい仲だったらしい女の面影と重なり、やけに艶めいてる。文鳥ってそういう鳥だったっけ…と思いながら読む。

この時代の女とはこちらが思いもよらぬくらい男にとって軽い存在だったのだろうか、それとも男にとってただ単にこの女が軽い存在だったのだろうか。

女の幻影が文鳥と被るたびに少し哀しく思う。

後味はあまりよくない。多分、今ではこのオチでは書けない。ヤバい。ネットで炎上してしまう。

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