見出し画像

夢の金利生活で必要な元本は?


配当金や分配金の受け取りで左うちわ、という生活はあこがれですね♪
金融収益だけで暮らす経済的自由を手に入れるために必要な元本は ?


永続価値の計算方法


 永久に続く一定額のキャッシュフローの現在価値を「永続価値」といい、永続価値を求める計算式は、単純ながら、とても大切です。

  永続価値(PeV) = CF ÷ r


(注)PeV:Perpetuity value:永続価値
   CF(Cash Flow):ここでは永久に続く毎年のキャッシュフロー
   r(rate):割引率


 継続事業体(永遠の命を持つ、ゴーイング・コンサーン)を前提として、企業価値や株価を計算するときに、永続価値の計算式を使用します。
 

 しかし、この計算式は、身近な事例でも使える便利なものです。
 たとえば、「利回り3%で収入300万円を受け取るために、元本はいくら必要ですか?」という問いにも答えてくれます。

  1億円 = 300万円 ÷ 3%

 投資元本1億円を利回り3%で運用できるなら、税引き前で年300万円の金融収入を手にすることができます。
 
 あるいは、投資元本1億円を利回り5%で運用できるならば、税引き前で年500万円の金融収入が手に入ります。

  1億円  = 500万円 ÷ 5%

 同じ投資元本でも、利回りが高いほど、多くの金融収入を得られます。
 

 ただし上記の計算では、課税を考えていません。

 利息・配当金収入は、20.315%で課税されます。
 手取り額(79.685%)で年300万円または年500万円を手にしたい場合は、約1億2,500万円の元本が必要です。


永続価値で考える経済的自由


 永続価値の計算式を基に、経済的自由を手に入れるために必要とされる投資元本と毎年の取崩し額(年間生活費)を計算しておきしょう。

 「年間生計費を投資収益だけでまかなう」ためには、元本はいくら必要となるでしょうか?

 投資元本 = 年間生活費 ÷ 利回り

 
 たとえば、株式配当金、投資信託の分配金、不動産投資信託の分配金のみで生活する経済的自由は、「年間生活費÷配当利回り」の投資元本があれば実現します。

 年間生活費300万円、配当利回り4%と仮定すると、必要となる投資元本は7,500万円(=300万円÷4%)と計算できます。

 元本が7,500万円あれば、その利息収入を毎年の生活費300万円に充てて、元本を取り崩すことなく夢の金利生活を手に入れることができます。

 もしも、年利6%での運用が継続できるならば、元本が5,000万円あれば、その利息収入を毎年の生活費300万円に充てても元本を目減りさせません。

 なお、税引き後の手取り(79.685%)で年300万円を手にしたい場合は、元本約9,400万円を利回り4%で運用する必要がありますす。
 利回り6%の運用を継続できるならば、税引き後の手取りで年300万円を手にするためには、約6,200万円の元本が必要です。


 これだけの元本を用意するのは、かなりハードルが高いです。
 夢の金利生活は、ほんとうに夢なのでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?