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報酬から源泉された所得税を取り戻す⑦6号報酬(ホステス等)と7号報酬(契約金)で稼ぐ人


6号報酬(ホステス等)

 ホステス等の業務に関する報酬とは、次のような内容をいいます。
 「フロアでダンス」とは古い言い回しですが、ホステス、ホスト、ホテル等に派遣されるコンパニオン等がホステス等に含まれます。

ホステスさんに対する報酬等

  
 ホステス等への報酬は、1日当たり5,000円の基礎控除を適用したうえで、税率10.21%による所得税を源泉徴収します。
 基礎控除額以下の報酬は源泉徴収しなくて良いですよという意味ですね。 
 あるいは、収入金額から必要経費とみなす金額を差し引いた純額の儲けを源泉徴収の対象としているとも考えられます。
 ホステスさんの美容室代、衣装代などのみなし経費を報酬から差し引いた残額を源泉徴収の対象としているともいえます。 

 ここでの日数は、勤務日数や店の営業日数ではなく、報酬の計算の基礎となった期間のすべての日数です。 
 そのため月払いの場合、4月ならば30日分の150,000円、5月ならば31日分の155,000円を報酬から控除したうえで、税率を乗じます。
 

【源泉徴収税額】
(報酬額 -5,000円×報酬等の計算期間の日数)× 10.21%.
 (注)報酬等の計算期間の日数とは、報酬等の計算の基礎となった期間のすべての日数による

 なお、タイムカードで勤怠管理をしていたり、時給制で勤務するホステスさんは給与所得者として源泉徴収をすべきケースがあります。

7号報酬(支度金、引き抜き料、慰留金)

 成績優秀な外交員の引き抜き防止のために支払う一時に支払う慰留金、ホステス等の引き抜き料、給与所得者に支払う就職一時金などは、7号報酬の「役務の提供を約することにより一時に取得する契約金」に該当します。

 外交員報酬、ホステス等(給与所得となる人を除く)の報酬で稼ぐ人は、事業所得者ですので、契約金も事業収入に含めます。

【源泉徴収税額】
支払金額100万円以下 ・・・ 報酬等×10.21%
支払金額100万円超 ・・・ (報酬等-100万円)×20.42%+102,100円


 なお給与所得者が受ける就職一時金(支度金)は雑所得に分類されます。
20万円を超える支度金を受け取った場合は、確定申告の対象に含めたうえで年税額を計算します。

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