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これから出会うすべてのさいわいたちに、の話。

島暮らしも残りあと1週間ほどになりました。いろいろあったなあとしみじみしてしまいます。約三ヶ月、ほんとうに濃密な時間を過ごしました。

とくに夜が楽しかった。夜の楽しさを存分に味わえるところでした。

東京でも夜は好きでした。しずまりかえった夜の道路、うっすら白んだ空気、こうこうとひかるコンビニ、朝まで布団のなかでゲームをしたり、そういう夜が好きだった。

こっちの夜は、ほんとに夜。月が細い日はライト無しでは歩けない。どこも闇。でも雲がない日には、星、まさに満天。月が丸に近づくとこんなに明るいのかと笑っちゃうくらい。月明かりで影ができること、街灯に照らされたみたいに明るい夜を散歩したこと、忘れたくないなとおもう。
21時を過ぎると車の通らなくなる道路の真ん中を歩いたこと。花農家の赤いランプ。そこかしこから感じるいきものの気配。月が海に沈むのを見届けたこと。

部屋の広い窓から月が見えて、窓から屋根に出て、音楽をすこし流しながら屋根に寝そべって。朝焼けが綺麗そうな前の晩には車で海に行って、星を見て、流れ星を見つけて、灯台のあかりを目で追って、そのまま寝て。朝起きたら海にいて、その場で朝焼けを見て、慌てて帰って仕事に行って。
そういうことをした時間が私の人生にあったこと、いつまでも忘れたくない。

それに私、10年以上の筋金入りペーパードライバーで、ほんとにアクセルもブレーキもわからんレベルだったんですが、なんと今ではひとりで深夜のドライブができるくらいになりました。すごいことです。まさか自分が、思い立ったら車でぴゅーっと海まで行く、なんてことができるようになるとは思いませんでした。

まあ三ヶ月もいれば忘れたいこともいくつかできますけれども。
酔っ払ってひとに噛み付いたこととか、ずぼらな生活習慣ゆえにルームシェア相手に迷惑をかけたりとか、そんなこともちらほら。
久しぶりに恋人もできたはいいものの、ふんわりした関係のまま離れ離れになったりとか。
何歳になっても「ちゃんとする」というのは意外にむずかしいものです。

でも流れに身を任せていると、ハプニングもあるけれど面白いこともあるもので、このあとも自分でも訳のわからない予定が入っていたりします。
どうしてこうなったんだ?と真剣に考えるとほんとうに訳がわからないので、考えないようにして、なにこれおもしろーと思いながら流されてゆくことにします。

自分をよく見せようとせず、それを笑わずにいてくれるひとを友達として、友達じゃないひとはどうでもよく、楽なスタイルで生きていく。
それって簡単なようで、私にはむずかしかったんだけれど、少しずつ気負わずできるようになってきている気がします。
「どうでもいい」を良い方向に使って楽に生きれたらいいよね。

そんな感じで今日も月が綺麗です。うさぎもしっかり見えます。
そういえば今日は生きてるうさぎも見ました。ふかふかでかわいかったです。

そちらはどうですか。ふさぎこんではいませんか。そちらも月は綺麗に見えますか。

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