正義:否定

こんな世界は嫌いです。正義が固まってしまっているので。自分の固まった正義を相手に与えて幸福になるのは自分だけだからです。例えば、相手が落ち込んでいる時に、優しく声をかけることが正義と考える人間は彼に優しく話しかけるでしょう。しかし落ち込んでいる彼の正義は1人でいることです。落ち込む彼の正義と優しい人間の正義が相反するとき、2つの正義の間に亀裂が生じてそのヒビから黒い感情が生まれるのです。優しいことが正義だと考える人間は、自分の正義が世界の常識であると当たり前に思って毎日自分にこう言い聞かせるのでしょう。明日はきっと優しくなれる。

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