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シニア起業のリアル【5】今年に入ってある物を食べてない事に気付いた

今回は「出社しなくなって4ヶ月間で感じた事」というお話をしてみます。

↓ 記事の内容をラジオ番組風に仕上げています(^o^)

2024年1月から有休の消化で実質的にほとんど出社しなくなり、3月末で退社した後の1ヶ月を含めた、いわゆる2024年第一四半期となる4ヶ月間を過ごしました。大型連休に入り、ふとこの期間を振り返ってみたところ、ふたつの大きな変化があったことに気がつきました。

ひとつ目は「カップ麺を食べなくなった事」。はい?っと思う向きもあるでしょうが、私はサラリーマン時代、本当にカップ麺にはお世話になりました。何せお湯を注いで少し待つだけで、美味しくて満腹感があって、種類も選べて、買い貯めておけば外出も最小限にしてくれる。働く人にとってはとても大切な食べ物。週に1、2回は、主にオンエア前の昼食に利用していました。

それが、2024年に入って、まだ1個も食べていない事に、最近気がつきました。あんなにお世話になったし、あんなに好きだったのに、なぜ?と思うのですが、答えはシンプルです。

時間に余裕ができたから

裏を返せば、サラリーマン時代は時間の余裕があまり無かった分、カップ麺が作り出す時短効果の力を借りて、帳尻を合わせていたのではないでしょうか。午後のラジオ番組を担当していた時のスケジュールを簡単に振り返ってみましょうか。

午前10時半からディレクターと打ち合わせをし、11時頃から翌週の内容についての話し合いを行いました。11時半頃から15分程度で昼食を済ませ、正午には、入れ替わって出てきた前の番組の担当者と、簡単に引き継ぎを行います。その後、当日来社されるゲストの資料やWebなどを確認し、オープニングコメントを作文。声がちゃんと出るかを整えて、12時40分から3時間20分の生放送という流れでした。

私は放送中に水分以外は摂りません。ひとりパーソナリティだったので試食リポートもできないので、オンエアが始まる前までにある程度お腹を満たしておく必要があります。そこに「カップ麺」の効果は絶大でした。時間が無い中、美味しくて、お腹も満たされ、好きな味が選べるわけですからね。

ところが、レギュラーを降り、出社しなくなった途端に、15分で食事を済ませる必要もなくなり、空腹を満たすのが目的でもなくなりました。逆に、仕事の伝手を作るためにランチ会を企画したり、訪ねた飲食店さんにお客様を紹介していただけないかと、自分自身の営業をしたりするような、昼食のとり方に変わりました。

カップ麺にお世話になった事には本当に本当に感謝していますが、決して味わって食べていたわけではなかったなぁと、申し訳ない気持ちがあります。カップ麺をお作りになっているメーカーや作業者の方のご努力、思いなどを、これまであまり感じないままに、とにかく利便性だけを求めて食べていたんだなぁと思い、少し反省しています。これからは、銘柄や特徴などを吟味して、カップ麺を楽しみながらいただきたいと思っています。

もうひとつの大きな変化は「ふたつ目の常識が無くなった」事です。ちょっと変な表現ですよね。社会生活を営んでいく上で、社会の常識の範囲を意識することはあると思います。ノルかソルかは個人の判断ですが、私は意識はします。

でも会社員時代はこれに加えて「会社の常識」という、もう一つの常識にも、ある程度従う必要がありました。どこの会社も少なからずあるとは思いますし、一定のルールが必要なのは分かります。ただ、従わなくて良くなったら、気持ちが軽くなったなぁと思う「会社のルール」が存在していたことを、離れたことで初めて知りました。

お聞きの皆さんの会社や組織の中にも、深く考えずにとりあえずしたがっているルールや、明らかに意味が理解できない謎ルールがあるのでは無いでしょうか。

例えば、CCで送られてくるメールがなくなりました。仕事のやり取りでメールは多用しますが、「とりあえずあなたも理解しておくように」的な、半ば乱暴な情報共有に巻き込まれることがなくなりました。CC=Carbon Copyで送られてくるメールは、決して自分宛ではありません。自分に多少関連する可能性があるので、「目を通して理解しておくように」という、なかなかに厄介な命令を受けている気持ちで受け取っていました。

それが、自分で事業を行うと、自分に向けたメールがほとんどで、「とりあえず理解しておいてね」といった無責任なアリバイ作りや、関連性の低い案件に巻き込まれなくなりました。これは本当に精神的に楽ですね。

それから、出社退社のタイミングや休暇取得の順番などが不文律で決められていたり。職種上、例え趣味の範囲でも慎むよう制約がある事も、世の中の企業ではあると聞いています。こうした「ふたつ目の常識」を意識しなくても良くなったことも、心身の軽やかさにつながっていると、私は感じています。

この4ヶ月間で感じた、主に二つの大きな変化は、時間的な余裕が作り出しているのでは無いかと思います。会社員時代は、時間の使い方が下手だったのでは・・・と指摘されれば、返す言葉はありません。その批判は甘んじて受けます。ただ、会社を離れた事で明らかに自分に余裕ができたことは間違いありません。

余裕が生まれると、自分で決断したり、家族と相談したり、じっくり自分軸で物事を決断していける良さを感じます。毎日数十通受信していたメールに「意味あんのかなぁ」と思いながらリアクションしていた時間を、これからは「カップ麺をじっくり味わう」時間に置き換えて、楽しんでみようと思っています。

今回は「出社しなくなって4ヶ月間で感じた事」というお話をしてみました。

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