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【660/1096】ほしがうごく

そらのとおくでほしがうごく
ちいさなそのうごきは
ほんとうはとてつもなくおおきい
こちらがわへなにかをおくる
おくられてきたものを
おのおの うけとっている

わたしのもとにも
ほしのかけらがとどいた
そこにはひらめきがあった
ぴんときて こんどは
じぶんがうごく 
ごそごそとうごきまわる
ひらめきをかたちにするべく
うでを あたまを からだをうごかす
うごかすたびに
あたらしいひらめきがおこり
めのまえにほしがひろがった
そうか
ほしも ひらめきも
いつだってここにあった
じぶんのなかにすべてあった

おもいだして
ほしはそれをつたえていた
ほしはそのためにうごく
すべてのひとへ すべてのことへ

かぜとともに くさとともに
はなとともに そよぎながら
わたしはいる

うたうように わらうように
なみだするように まう

おどるように すてっぷをふんで
ときにとびあがり
そらをみる
ほら そこにもここにも
ほしがいる
ほしはうごいている
そしてわたしのしたにも
おおきなほしがある
みな おなじほしのもとにいる
おなじほしのもとにいたよ

きょうもありがとう
のこされたもののひび