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【基礎講座0】はじめに

さて「アウトライナー基礎講座」です。アウトライナーとアウトライン・プロセッシングの力を引き出す上で欠かせない「基本」についてお話しします。数回の連載になると思います。

『ライティングの哲学』などでアウトライナーが取り上げられ、新しいアウトライナー系アプリやサービスが次々と登場し、新たにアウトライナーに触れた方が増えているという実感があります。

でも、認知度は高まったものの、アウトライナーを実際のところどう活かせばいいのか、その力を引き出すにはどうすればいいのかという部分があまり知られないままになっているようにも思います。

よく読者の方からのコメントで「自分はアウトライナーについて知ってると思っていたけどそうじゃなかった」という感想をいただくのですが、そうなのです。

アウトライナーの機能自体は、たぶんほとんど説明なしに使えるはずです。でもシンプルだからこそ、表面からだけではわからない奥深さがある。奥深さへの扉を開く(あるいは奥深さに触れることを阻む足かせを外す)考え方や技術があるのです。

たとえば「シェイク」や「レベルアップ」や「プロセス型アウトライナー」というのは私がアウトライナーの話をする上で前提となる概念なのですが、いずれも私の造語で、一般的なものではありません。

これらの概念は別に私が発明したわけではなく、アウトライナーを愛用する人なら多くが体感として「わかっていた」はずのことですが、個人の感覚の中に留まってあまり言語化されてこなかった。でも、アウトライナー/アウトライン・プロセッシングを理解するためには欠かせないものです。だから「先」に進むためには、まずその部分を共有しておきたい。そんな意味合いの「基礎講座」です。

アウトライナーとは何かを再確認した上で、アウトライン・プロセッシングの力を引き出すための基本となる考え方と技法についてお話しします。「そんなこと知ってるよ」思う方もいると思いますが、しばしお付き合いください。もしかしたら新しい発見があるかもしれません。

「基礎講座」は2008年頃から個人サイトで「Happy Outlining !」として公開していた文章(の基礎部分)を元にしています。

「Happy Outlining !」はもともと本にするつもりで書きためていた文章を公開していたもので、後に『アウトライン・プロセッシング入門』のベースになりました。

その後も公開されていたのですが、内容が古くなってきたこと、自分の考えと内容にギャップができてしまったことなどから、ホスティングサービスの閉鎖に合わせて2019年に公開終了しました。

問題は、その結果として私の思う「アウトライナー/アウトライン・プロセッシングの基礎」をまとめて読める場所がなくなってしまったことです。「基礎講座」にはその復活という目的もあります。

そんな経緯もあって、「基礎講座」に関しては購読者以外の方も全文を読めるようにします(定期購読マガジンの仕様の関係で有料記事扱いになっていますが、全文試し読み可能という形になります)。

並行して「基礎講座」以外の記事も(こちらは購読者だけが読める形で)公開していく予定なのでお楽しみに。アウトライナーに興味がある方、アウトライナーをもっと使いこなしたい方、深く知りたい方は、ぜひ購読をご検討ください。

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