ペトルーシュカからの三楽章


なんと解説書くと言って2ヶ月の放置していた(三日坊主過ぎる)のに、最後の東京公演がついに明後日…とりあえず自分で書いた解説をそのまま載せます!

ペトルーシュカはバレエ音楽《火の鳥》《春の祭典》と並び、ストラヴィンスキーの三大バレエと言われています。

ロシア版のピノキオのようなお話で、パペット達は命を吹き込まれ、恋をして、人間に憧れます。楽しく明るい踊りだけでなく、体が引きつったようなぎこち無い動きの音や、グロテスクなまでに強烈な感情なども表現されます。それらを表すために強烈なリズムや、ペトルーシュカ和音と呼ばれる独特な和音や復調などを用いている、非常にダイナミックでインパクトのある作品です。

ルービンシュタインに「過去のどの作品よりも難しいものを作ってほしい」と頼まれたことによって、オーケストラのこの作品から3つの楽章を取り、ピアノソロに編曲されました。

1、ロシアの踊り

魔術師によって命をふきこまれた3体の人形(ペトルーシュカ、少女のバレリーナ、荒々しい性格のムーア人)の踊り。楽しい踊りですが、不規則なリズムがパペットのぎこち無い動きを表しています。

2、ペトルーシュカの部屋

ペトルーシュカのぎこち無い動きと心の描写の場面。人形なのに人間の心を持ってしまった苦しみ、バレリーナへの恋心と失恋などが表されます。

3、謝肉祭の日

謝肉祭に湧く市場で、乳母や農夫、行商人やジプシーの娘たちが様々な踊りを披露している場面。その最中に突然ペトルーシュカは恋敵のムーア人から恨みを買われ、逃げ惑い、刃物で切られて殺されてしまいます。謝肉祭の楽しい様子と悲劇的な場面が入り混じり、そして衝撃的に幕を閉じます。

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