見出し画像

相続税事例(太陽光パネルを自宅に設置しているケース)

こんにちは。
税理士の長野です。
今回も、私が相続税申告のお手伝いをしたケースについて、論点整理をしながら、簡潔に、ご紹介させて頂きます。
実際の事例を通じて、皆様の将来的な相続に備える一助になれば幸いです。

※個人情報が漏洩しないよう、家族構成や財産内容は脚色しているので、予めご了承ください。

【家族構成】
被相続人:父(86歳)
相続人:母(84歳)、相談者長男(61歳)

【財産構成】
土地:2,300万円
家屋:500万円
現預金:1,300万円
生命保険:子100万円
その他財産:200万円(太陽光パネル)
合計:4,400万円

【相談内容】
父に相続が発生したため、相続税申告のご依頼

【ニーズ】
太陽光パネルの取り扱いについて知りたい。

【長野拓矢税理士事務所の対応方法】
お父様にご相続が発生したとのことでHPから問い合わせ頂き、相談者と初回面談しました。
ざっと財産内容をヒアリングしたところ、基礎控除である4,200万円超えるかどうかの微妙なラインでしたが、相談者が後々税務署とトラブルになるのも心配だと仰ったので、相続税申告のお手伝いをすることとなりました。
そのため、財産に漏れがないか詳細にヒアリングしました。
財産内容を一通り確認したあと、相続ではよく問題になりやすい論点をいくつか質問しまして、いよいよ、過去のお金の動きを質問しました。
「お父様からの贈与や、直近10年間で多額な入出金はありませんか」

と伺いましたが、生前贈与や多額の入出金も心当たりがないとのことでした。
そのため、専門家としての経験上、
「相談者の話しぶりや様子からも問題ないかな」

と一瞬思いましたが、専門家として資料を確認せずに憶測で判断してはいけないので、念のため通帳も拝見させて頂きました。
そうすると、驚いたことに、多額の出金が見つかりました。
「7年前に出金しているこの300万円の内容はなんでしょうか」

と質問したところ、
「それは太陽光パネルの購入費用です。父が私たち夫婦のために生活が楽になるよう、自宅に設置してくれたんです」

と返答されました。

「なるほど、家族想いのお父様だったのですね。ただ大変申し上げづらいのですが、太陽光パネルは、相続税法上、相続財産になります」

と説明し、太陽光パネルを相続財産に加算すると財産総額4,400万円となり、基礎控除4,200万円を明らかに超えました。
「え、そうなんですか!?太陽光パネルが相続税と関係するなんて思いもしませんでした!!」

と、驚かれていました。
相談者のお気持ちは大変よく分かりますが、その後丁寧に説明し、太陽光パネルを財産計上することにご納得頂き、無事に相続税申告が完了しました。

【論点】
太陽光パネルは、減価償却資産であり、相続税法上は、一般動産となります。そのため、耐用年数に応じて減価償却(価値が減少)し、17年経つと財産価値がゼロとなります。
そのため、例えば、下記のように財産価値が年々減少していきます。

前提:300万円の太陽光パネルを購入した場合の経過年数に応じた財産評価額
3年経過後:205万円
5年経過後:160万円
10年経過後:84万円

年々減少していきますが、太陽光パネルも相続財産に該当するため、上記金額を相続財産に加算しなければなりません。

【長野拓矢税理士事務所からのご提案】
まず、財産の多寡にかかわらず、財産に漏れがないか確認が必要です。お客様が
「うちは財産そんなにないから」
「相続税とは縁のない家庭です」

と謙遜の気持ちを込めて仰る方もおりますが、失礼ながら、お客様自身、財産内容が把握できていないこともよく見受けられます。
そのため、1つずつヒアリングを行ったうえで、いくらなのか具体的に数字で確認することが大切です。
 
次に、相続財産として正しく申告すべきかどうかの判断についてです。
一般の方々の感覚としては、
「太陽光パネルくらい税務署にバレないのではないか」

と考える方もおられます。なぜなら、不動産のように謄本があるわけでもないし、預貯金のように通帳があるわけでもないからです。
お気持ちは大変よく分かります。しかし、税務署もバカではありません。
例えば、直近10年間であれば通帳を確認して高額な入出金を確認できます。太陽光パネルは大きさにもよりますが、数百万円はかかるでしょうから、税務署から
「この出金はどういった内容でしょうか」

と疑問を持たれる可能性は高いといえます。
では10年前であれば税務署にバレないかというとそんなこともありません。太陽光パネルは購入してから10年経過していてもバレる可能性があります。なぜなら、航空写真を見れば分かるからです。直近数年間は航空写真が最新の状況を反映していないかもしれませんが、10年ほど経てば更新されることは確実でしょう。
そして、太陽光パネルは必ず空を向いて設置されていますから、航空写真には必ず映ります。
そのため、
「太陽光パネルに名前が付いていないから税務署にバレない」

といって財産から除外することはリスクが高いといえます。
正しく申告するというのはもちろん大前提としてありますが、こういった理屈や背景を論理的にお客様に説明し、納得のいく相続税申告のお手伝いをさせて頂きます。
税理士から一方的に、
「相続財産になるのでちゃんと申告しましょう」

と言われても、専門的な知識のない一般の方々には理解しづらい部分もあるため、
「なぜ申告しないといけないのだろう?」

と疑問を抱くこともありますが、中々、税理士に素直に質問できない方もいらっしゃいます。
そのため、
「こういう理由で申告したほうがいいですよ」

とお客様の立場に寄り添い、アドバイスすることを長野拓矢税理士事務所は、心掛けています。
 
【ここがポイント!】
一般の方々には、太陽光パネルが相続財産に該当するという発想は無いでしょう。そのため、財産漏れになりやすいため、後々、税務調査で問題になりやすいといえます。

最近は、技術の進歩も著しく、太陽光で発電した電気を貯めておく「蓄電池」も太陽光パネルとセットで自宅に設置するケースもあります。その場合は、この蓄電池も太陽光パネルと一括りとして相続財産として考えるべきです。昨今の電気代の高騰や、ガソリン代高騰の影響による電気自動車の購入などにより、今後も家庭に太陽光パネルや蓄電池の導入が進むと思われますので、相続という面でも注意が必要かと思い今回ご紹介させて頂きました。

長野拓矢税理士事務所は、財産漏れが無いよう、1つずつ丁寧にヒアリングさせて頂くので、その点はご安心ください。

【まとめ】


相続・事業承継でお困りの方は 長野拓矢税理士事務所 にお気軽にご連絡ください。

【長野拓矢税理士事務所HP】
https://tax-nagano.com/
【お問い合わせ】
https://tax-nagano.com/contactus

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?