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映画のような降格〜尾亦弘友希監督と考える習志野シティFCの2023年〜 #1 プロローグ

はじめに

本投稿は、サポーターによるインタビューと自己の体験また感想に基づき構成されています。
また、選手・監督の発言は一言一句違わずに記録していないことをご了承ください。
本投稿に対する意見・批判等を習志野シティFCへ問い合わせることは絶対におやめください
お問い合わせは Xアカウント : @fnstillrunning までお願いします。(誤字脱字指摘歓迎)

2023.10 サポーター有志代表

プロローグ

これは、習志野シティFCの降格という結果以上に感動と充実を与えた、まさに「ひとつの作品」のような2023年シーズンを尾亦弘友希監督へのインタビューを交えながら振り返り考察する記録記事である。

#1 ではシーズンのあらすじと考察前の振り返り、あくまで個人の記録として記しておく。

※尾亦弘友希監督へのインタビューは次回以降になります。

雲の中の9連敗

昨季奇跡の残留を果たし同じ悔しさを繰り返すまいと臨みながらも開幕から2連敗したのち、完封負けを喫したホーム開幕戦。
実力差以上に点差がついた上位陣との対戦。
度重なる主力の長期離脱。
先制しながらも終盤に逆転され、目の前で勝利がこぼれ落ちた幕張。
苦しい9連敗だった。

【余談】ホーム開幕戦は筆者自身の挙式翌朝である

結果として連敗自体は重ねてしまうも、DF下須賀 #26、MF後藤 #14といった若手を中心に選手たちは少しずつ成長を感じ、またサポーターもその成長を目で感じている。
そして、選手たちは各試合後こそ顔を落としたが、決して心は落ちていなかったのだ。

左1の「逆襲」は残留への旗印だった

9連敗が決まった試合後。
キャプテンDF岡本 #24 が長期離脱となったのちにキャプテンマークを巻いた DF新井 #3 は

「9連敗もしたのにまだ残留の可能性がある。
俺たちは (運を) 持っている。」

こう語った。
たしかにそこに希望はあった。
首の皮は繋がりながらも、決して薄くはなかった。

かき分けた先の初勝利

その中で迎えた第11節 ホーム秋津最終戦。
チームは選手登録した尾亦の直接FKで先制したのち、エースであるFW浅野 #10 の2ゴールもあり完勝。
渇望していた初勝利を、いつもより観客の多いホーム最終戦で掴む。

秋津へ約200人のサポーターが駆けつけた

「確実に成長している」
敗戦を重ねながらも皆が口にしていたこの言葉はついに勝利に形を変えた。

長期離脱となったキャプテンへ

この勝利の次節 第12節 v 中央学院大Per.も、FW 浅野 #10 のハットトリックを含む「4-0」と快勝。
2〜30人程度と少ないながらもアウェイ市原市スポレクDまで駆けつけたサポーターを狂わせた。

湿度と興奮度の高いスポレクD


完全に波に乗った。

皆がそう思った。

他会場の結果如何も絡みながら、勝てば残留が決まる可能性を残して最終節を迎えることになる。

招かざる結果

2023年 9月 24日
2023年度千葉県社会人サッカーリーグ1部第13節
○IBU FC  5 - 1 習志野シティFC●
@ローヴァーズドリームフィールド

応援も大学生相手に人数で押されてしまう。

鳴り響くホイッスル。
崩れ落ちる選手たち。
咽ぶサポーター。
選手もサポーターも、ほぼ全員が悔し涙を流す試合は正直経験が無い。
さながら映画の幕が下りた後だった。

この敗戦をもって、我が習志野シティFCの降格は決定した。

試合後、長期離脱しながらも毎試合後に言葉を捻り出したキャプテン岡本 #24 は声を震わせた。
自分もまた、並ぶ選手へ向けて声を掛ける。
「こんなに怒りの無い降格は初めて。少なくとも自分は感謝している。ありがとう。」
選手たちの前で長々と話したが、これが伝わればいい。

挨拶ののち、そこにいた選手1人1人の肩を叩き会話をする。(横断幕の片付けをサボって申し訳ない)
それぞれにそれぞれの重圧と悔しさがあり、控えが多かった選手もまた、力不足を憂う毛足の違う悔しさを覚えていた。

総括・雑感

ここまでの結果、来季は2017年以来 7年ぶりに2部でシーズンを過ごすことになる。

千葉県サッカー協会 Goal note より引用

12試合 2勝 1分 10敗
10敗のうち9敗は開幕からの連敗である。
最大獲得可能勝ち点36のうち、27を開幕から落としてしまった。つくづく、クラブとしてもサポーターとしても非常にショッキングな数字である。

得点数も失点数もワーストではなく、
勝ち切れる試合を勝ち切れなかった。
分けるべき試合を負けてしまった。
これに尽きるシーズンだった。

伝えたいこと

まずは今シーズンお疲れ様でした。
結果は結果として受け止めることを前提として、非常に心満たされるシーズンだったことをまずは選手たちに伝えたいです。
まるで長い映画を観たような、ハッピーエンドでもバッドエンドでもない、しかし涙が溢れる映画でした。

自分は今シーズンを人生と重ねていました。
「どんなに成長したとしても、目標に届かないことはある。それでも、その過程で得た喜びは決して消えない。」
これを強く感じたからです。
学業、仕事、恋愛全てに言えることだと思います。

目標へ届かなくとも、過程は次の目標への経験値として残ります。
自分自身も近頃感じるものを、より強く感じさせてくれました。

選手たちはヒーローです。
我々に感情を与えてくれる。
「サポーターのいる普通の社会人」として胸を張って生きてください。
2023シーズンありがとうございました。

習志野シティサポーター。
自分の発言や行動に賛同いただきありがとう。
反対意見や納得のいかないところは大いにあったと思う。
それでも協力して同じ方向を見ていたからこそ、秋津最終戦のような雰囲気を作れたと思っている。
スポンサーさんだろうと、関係無く我々全員がサポーターだとハッキリと言えます。
素晴らしい作品を共に作れたことが幸せです。
来季も良い作品を作りましょう。
皆んなFamiliaです。
ありがとう。お疲れ様でした。

ホーム開幕戦ポスター原案

次回

次回は尾亦弘友希監督へのインタビューを含めた振り返りです。
公開時期未定ですが、逐次執筆中です。

拙文をご精読ありがとうございました。

次回こそお楽しみに。

習志野サポーター有志代表 T.M


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